アストロスケールが後場急伸、防衛省から把持機構研究を受注、軌道上で自国衛星防御技術を開発

■宇宙領域防衛指針を背景に機能保証技術を強化

 アストロスケールホールディングス<186A>(東証グロース)の日本子会社アストロスケールは1月5日、防衛省から「軌道上での自国衛星の監視・防御技術に関する研究(把持機構)」の契約を受注したと発表した。軌道上サービスを手がける同社の技術を生かし、衛星の防護能力向上に資する基盤技術の研究を進める。

 通信や観測、測位などの衛星サービスは、経済活動や災害対応を支える重要な社会基盤であり、国際的な宇宙利用競争も激化している。防衛省は2025年7月に「宇宙領域防衛指針」を策定し、宇宙領域における防衛能力強化と「機能保証」を柱に掲げた。今回の研究では、軌道上で自国衛星を安定的に把持するための汎用的な把持機構システムを開発し、地上実証を行う。

 契約金額は約10億円(税抜き)で、実施期間は2025年12月から2028年3月まで。同社にとって防衛省向け契約は2件目となり、接近・捕獲技術を安全保障分野へ展開する取り組みが本格化する。これまで培った軌道上サービスの知見を活用し、持続可能な宇宙環境と防衛能力の両立を目指す。

■防衛省契約受注を材料に後場急伸

 株価は後場に入り急騰し、一時707円まで上昇した。防衛省から把持機構研究を受注したとの発表が好感され、防衛・宇宙安全保障分野における将来の事業拡大期待が買いを誘った。出来高は270万株超と通常水準を大きく上回り、短期資金の流入が鮮明となった。株価は650円台を中心に推移していたが、材料出現を契機に値幅制限上限を意識する展開となった。一方、PBRは7倍超と高水準で、業績は赤字基調が続いている。信用倍率も10倍超と需給面の過熱感は否めず、今後は材料の持続性や利益成長の具体化が株価の方向性を左右するとみられる。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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