セブン‐イレブン、国内初のモノレール配送開始、多摩モノレール活用し新物流モデル

■京王運輸と多摩モノレールと連携、「2024年問題」に対応

 セブン&アイ・ホールディングス<3382>(東証プライム)傘下のセブン‐イレブン・ジャパンは12月5日、京王運輸、多摩都市モノレールと連携し、多摩モノレールを活用した駅構内店舗への商品配送を開始した。モノレールを使った店舗納品は国内で初めての取り組みであり、物流の効率化と持続可能な配送体制構築を目的とする実証として位置付けられる。高幡不動駅で商品を積み込み、沿線5駅の計6店舗にチルド・フローズン商品を届ける仕組みを導入した。

 物流業界では「2024年問題」により、ドライバー不足や長時間労働の是正が小売業の喫緊の課題となっている。3社はこうした状況を踏まえ、既存の軌道系インフラを活用することで、配送トラック台数の削減や効率的な配送コース編成を可能とし、労働時間改善と負荷軽減につなげる狙いがある。駅構内に店舗を持つコンビニエンスストアの特性を生かした新たな物流モデルとして注目される。

 モノレール輸送の活用は、交通混雑の影響を受けにくく、CO2排出量の削減にも寄与する効果が見込まれる。3社は今回の取り組みを皮切りに、さらなる物流改革や環境負荷低減に向けた施策を進める方針を示した。持続可能な物流網の確立を目指す民間連携の動きとして、今後の展開が期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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