マルマエ、26年8月期業績・配当予想を上方修正し収益拡大基調が鮮明に、株式2分割も発表

 マルマエ<6264>(東証プライム)は、精密部品事業(マルマエ)として半導体・FPD製造装置に使用される真空部品や電極などの精密切削加工、および機能材料事業(25年4月に子会社化したKMAC)として半導体スパッタリングターゲット用超高純度アルミニウム製品などを展開している。2月20日付で26年8月期中間期・通期連結業績予想および配当予想の上方修正を発表した。半導体製造装置市場環境の継続的改善に伴って売上高が想定を上回り、利益率の高い受注の増加、特別利益(補助金収入)の計上なども寄与する見込みだ。さらに2月27日付で株式2分割(基準日26年3月31日、効力発生日26年4月1日)を発表した。株価は上方修正も好感して高値を更新した。利益確定売りをこなしながら上値を試す展開を期待したい。

■半導体・FPD製造装置向けの精密切削加工を展開

 精密部品事業(マルマエ)として半導体・FPD製造装置に使用される真空部品や電極などの精密切削加工、および機能材料事業(KMAC)として半導体スパッタリングターゲット用超高純度アルミニウム製品などを展開している。また作業補助・介護ロボットの開発(鹿児島大学と共同研究)では、18年7月に第二種医療機器製造販売業の許可を取得し、医療機器製造業の登録を行った。なおKMACの株式取得にあたって25年4月に設立したSPC(特別目的会社)のKMXを、26年1月1日付で吸収合併した。

 25年8月期は、精密部品事業が売上高77億09百万円で営業利益(全社費用等調整前)18億23百万円、機能材料事業(5ヶ月分)が売上高36億94百万円で営業利益3億85百万円(のれん償却額1億25百万円控除後)だった。売上高の内訳は、精密部品事業が半導体分野61億36百万円、FPD分野12億86百万円、その他分野61百万円、機能材料事業がIT器材分野(半導体・FPD製造用ターゲット材向け消耗材、アルマイト処理等)13億52百万円、半導体装置部材分野(半導体エッチング装置用の真空チャンバー等)7億12百万円、基礎素材分野(電解コンデンサ用・HDD用の高純度アルミ等)16億25百万円だった。

■消耗品受注拡大による安定成長を推進

 25年7月に策定した中期事業計画「Fusion2028」では、グループ経営方針に「素材と加工の技術力で社会に貢献する」を掲げ、グループ中期経営戦略は新素材・新技術の創出による顧客ニーズ取り込み、消耗品受注拡大による安定成長とした。そして最終年度28年8月期の目標数値には売上高250億円、営業利益56億円、ROIC15%を掲げた。株主還元については年間30円を最低配当額(通期最終損益赤字時は再検討)として、配当性向35%以上を目標とする。

 セグメント別の計画(28年8月期)は、精密部品事業が売上高120億円(半導体既存分野60億円、半導体新規分野40億円、FPD・その他分野20億円)、営業利益36億円、営業利益率30%で、機能材料事業が売上高130億円(IT器材分野38.7億円、半導体装置部材分野36.1億円、基礎素材分野55.1億円)、営業利益23億円、営業利益率18%、そして共通営業費用3億円としている。

 また中長期的な取り組みとしてサステナビリティ戦略を推進する。太陽光・蓄電池導入などによりサプライチェーン全体でのGHG削減に取り組むほか、人材・ガバナンス面ではエンジニア育成、全社的リスク管理強化などを推進する。

 25年2月には、国際的な環境非営利団体CDPによる2024年度の気候変動に関する調査において、中小企業向け評価(SME)で最高スコアとなる「B」スコア(マネジメントレベル)を取得した。22年度には「D」スコア(情報開示レベル)、そして23年度には「C」スコア(認識レベル)を取得しており、着実なスコアの向上を実現している。

■26年8月期大幅増収増益予想

 26年8月期中間期・通期連結業績予想および配当予想について、26年2月20日付で上方修正を発表した。半導体製造装置市場環境の継続的改善に伴って売上高が想定を上回り、利益率の高い受注の増加も寄与する。また第2四半期の特別利益に補助金収入9億57百万円を計上(サプライチェーン対策のための国内投資促進事業費補助金、26年1月29日付で公表済み)する。

 修正後の中間期連結業績予想は売上高が86億円、営業利益が15億40百万円、経常利益が14億30百万円、親会社株主帰属中間純利益が16億円としている。前回予想(25年10月10日付の期初公表値、売上高81億円、営業利益12億円、経常利益11億円、親会社株主帰属中間純利益7億円)に対して売上高を5億円、営業利益を3億40百万円、経常利益を3億30百万円、親会社株主帰属中間純利益を9億円それぞれ上方修正した。

 なお前期第3四半期よりKMアルミニウム(KMAC)を新規連結して連結決算に移行したため、前年同期の非連結業績(売上高39億11百万円、営業利益9億52百万円、経常利益9億44百万円、中間純利益6億64百万円)との比較で見ると、売上高は120%増収、営業利益は62%増益、経常利益は51%増益、親会社株主帰属中間純利益は141%増益となる。

 修正後の通期連結業績予想(KMACを通期連結、前期は5ヶ月分を連結)は、売上高が177億円、営業利益が32億円、経常利益が30億円、親会社株主帰属当期純利益が27億円としている。前回予想(25年10月10日付の期初公表値、売上高172億円、営業利益28億円、経常利益26億円、親会社株主帰属当期純利益が17億円)に対して売上高を5億円、営業利益を4億円、経常利益を4億円、親会社株主帰属当期純利益を10億円それぞれ上方修正した。

 前期の連結業績(売上高114億03百万円、営業利益21億03百万円、経常利益19億36百万円、親会社株主帰属当期純利益13億55百万円)との比較で見ると、売上高は55%増収、営業利益は52%増益、経常利益は55%増益、親会社株主帰属当期純利益は99%増益となる。積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。

 配当予想については、年間20円(第2四半期末10円、期末10円)上方修正して、前期比36円増配の76円(第2四半期末38円、期末38円)としている。大幅増配で予想配当性向は35.7%となる。

 なお第1四半期の連結業績は、売上高が42億44百万円、営業利益が7億01百万円、経常利益が6億55百万円、親会社株主帰属四半期純利益が4億34百万円だった。前期第3四半期よりKMACを新規連結して連結決算に移行したため、前年同期の非連結業績(売上高19億11百万円、営業利益4億44百万円、経常利益4億43百万円、親会社株主帰属四半期純利益3億08百万円)との比較で、大幅増収増益(売上高は22.0%増収、営業利益は57.7%増益、経常利益は47.6%増益、親会社株主帰属四半期純利益は41.0%増益)だった。

 精密部品事業(マルマエ)は売上高が18億05百万円で営業利益(全社費用等調整前)が3億31百万円(前年同期は売上高18億25百万円、営業利益4億44百万円)だった。分野別の売上高は半導体分野が0.4%減の15億11百万円、FPD分野が32.3%減の2億04百万円、その他分野が28.2%減の29百万円だった。半導体分野は新規装置向けが低調だったが、消耗品の需要が好調に推移した。FPD分野はOLED向けの設備投資が停滞した。利益面は販管費の増加に加え、売上が期初にやや低迷したことも影響して減少した。

 機能材料事業(KMAC)は売上高が24億38百万円で営業利益が3億71百万円(のれん償却額75百万円控除後)だった。分野別の売上高はIT器材(半導体・FPD製造用ターゲット材向け消耗材、アルマイト処理など)が8億97百万円、半導体装置部材(半導体エッチング装置用の真空チャンバーなど)が4億01百万円、基礎素材(電解コンデンサ用・HDD用の高純度アルミなど)が11億37百万円だった。IT器材は超高純度ターゲット材やCVD向け消耗品が好調だった。半導体装置部材は真空チャンパーが客先在庫調整の影響を受けたが、市場回復により26年2月より正常化を見込んでいる。基礎素材は高純度品の前倒し納入があったが、小口素材販売がやや停滞した。

■株主優待制度は毎年8月末時点で6ヶ月以上継続保有株主対象

 株主優待制度(詳細は会社HP参照)については、26年4月1日付の株式2分割に伴って変更し、毎年8月31日現在で6ヶ月以上継続して2単元(200株)以上の保有株主を対象として、QUOカード2000円分を贈呈する。26年8月期末より適用する。

■株価は高値更新

 なお2月27日付で株式2分割(基準日26年3月31日、効力発生日26年4月1日)を発表した。

株価は上方修正も好感して高値を更新した。利益確定売りをこなしながら上値を試す展開を期待したい。2月27日の終値は3575円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS213円09銭で算出)は約17倍、今期予想配当利回り(会社予想の76円で算出)は約2.1%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS643円76銭で算出)は約5.6倍、そして時価総額は約467億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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