【業績で見る株価】サンデンは業績の急伸を受けて、上昇パターンは崩れず

業績で見る株価

サンデン<6444>(東1部・売買単位1000株)は世界第2位の自動車エアコン用コンプレッサーの大手メーカーで、国内外の自動車メーカー向けに納入している。現在、自動車機器部門の売上高構成比は約66%を占め同社の収益柱のひとつになっており、順調だ。もうひとつが流通システム部門で売上高構成比は30%となっているが、この主力製品であるショーケースがコンビニエンスストア向けに増加中だ。

このため、2015年3月期の業績は絶好調に推移。売上高は期初予想の2900億円を3000億円(前期比9.2%増)に、経常利益は同じく70億円を90億円(同80.9%増)にそれぞれ増額修正した。また、純利益も50億円から55億円(同5.9%減)に上方修正したが、減益なのは前期に確定拠出年金制度の移行に伴う差益を計上した反動による。

予想一株当たり利益は39.2円となり、PERは16.7倍となる。2013年3月期の一株当たり利益は8円で、2012年秋まで株価は200円~240円のボックス圏で推移していた。この時のPERは約25倍となる計算だ。このこと、業績の高い変化率を勘案すれば最低でもPER20倍となる780円前後まで株価は買われていいことになる。今の水準から約100円以上高くても、妥当ということになるわけだ。もちろん、2015年3月期の業績がさらに上方修正されることになれば、当然、さらに上値を示現してもおかしくない。

チャートを見ると、2012年8月の199円をボトムにほぼ一貫して上昇し2014年9月には683円まで買い進まれ、約3.4倍に大化けした。それだけに、そろそろ目標達成と判断する向きがいても当然だろう。しかし、前述したように、同社株の上値余地はまだ大きいと考える。「もうはまだなり」なのだ。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■東京大学発スタートアップが開発、19自由度のヒューマノイドロボット  東京大学発スタートアップH…
  2. ■売却面積は約1.6倍に、総額1,785億円超の譲渡価額  東京商工リサーチは6月30日、2024…
  3. ■従来の検索では見つけられなかった本との出会いを創出  富士通<6702>(東証プライム)傘下の富…
2025年8月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

ピックアップ記事

  1. ■株主還元強化が市場の安心材料に  東京エレクトロン<8035>は8月1日、2025年3月期の業績…
  2. ■市場の霧が晴れ始めた、個別銘柄の好調が投資家を惹きつける  前週31日の植田和男日銀総裁の記者会…
  3. ■利上げか、現状維持か?日銀総裁の決断で明暗分かれる8月相場  日銀の金融政策を巡る不確実性が続く…
  4. ■選挙惨敗の石破首相に退陣要求、政局混迷の行方  まるで狂言の『乳切木』(ちぎりき)を観るようであ…
  5. ■九州地盤銘柄に割安感、福証単独上場企業にも注目集まる  東京エレクトロンやアドバンテストなどの半…
  6. ■参院選で与党過半数割れ、石破政権の行方不透明に  7月20日投開票の参議院議員選挙は、大手メディ…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る