【株式評論家の視点】燦キャピタルマネージメントは、クリーンエネルギー関連事業と国内インバウンド関連事業の進展に注目

株式評論家の視点

 燦キャピタルマネージメント<2134>(JQS)は、現在、来2018年3月期に向けて、昨年11月の増資に基づく、国内外のクリーンエネルギー分野への投資および国内インバウンド関連の不動産分野への投資について、マーケティング調査、研究等々の活動を行っており、この事業活動を着々と進めている。

 具体的には、クリーンエネルギー関連事業では、既に完全子会社化したSUN GREEN POWER ENERGY PTE.LTD.(SGPE社)が、海外においてバイオマス原料の製造および販売事業の計画を中心に準備を進めているほか、国内においても15日に開示したSGPE社の子会社によるバイオマス発電における燃料の製造・販売事業および太陽光発電事業会社への投資を行うための準備を開始している。また、国内インバウンド関連事業では、今後も需要増加が見込まれる宿坊および古民家の開発に係る投資事業の計画も準備している。

 今2017年3月期第3四半期業績実績は、売上高が2億4200万円(前年同期比23.5%減)、営業損益が1億9500万円の赤字(同5100万円の赤字)、経常損益が2億2000万円の赤字(同7900万円の赤字)、最終損益が2億2500万円の赤字(同2億1000万円の赤字)に着地。

 2月14日大引けに修正した今17年3月期業績予想は、売上高が従来予想の2億7200万円から2億8300万円(前期比10.4%減)、営業損益が同3100万円の黒字から2億3900万円の赤字(同9400万円の赤字)、経常利益が同1500万円の黒字から2億6600万円の赤字(同1億5700万円の赤字)、純利益が同1億3200万円の黒字から2億7700万円の赤字(同1億9300万円の赤字)になる見通し。

 株価は、昨年8月6日につけた昨年来の高値165円から同11月9日安値75円まで調整を挟んで同12月1日高値115円と上昇。再度2月13日安値80円と下げてほぼ往って来い。2月15日大引け後に、クリーンエネルギー関連事業を手掛ける、同社の100%子会社であるSGPE社は、日本国内においても当該事業を展開していくために、その準備会社として、SGPE社100%出資の日本法人を設立したと発表。SGPE社は、昨年12月13日に世界的なパームオイル生産会社であるマレーシアのFELDA GLOBAL VENTUIRES HOLDINGS BERHADの関連会社のFELDA IFFCO OIL PRODUCTS SDN. BHD.と同社を供給元とするパームオイル製品の販売に関する覚書を締結しており、今後の事業展開が注目される。今期業績見通しをほぼ株価に織り込んだ感がある。クリーンエネルギー関連事業と国内インバウンド関連事業の進展による来18年3月期業績浮上を期待し、ここからの下値は中長期的な視点で買い妙味が膨らみそうだ。(株式評論家・信濃川)

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