【注目銘柄】ニチモウは17年3月期利益予想の増額修正を好感して上放れ

注目銘柄

 ニチモウ<8091>(東1)に注目したい。水産品中心の食品事業、魚網・漁具を扱う海洋事業、惣菜加工機械などの機械事業を展開している。17年3月期第3四半期累計連結業績が大幅増益となり通期利益予想を増額修正した。さらに再増額の可能性が高いだろう。株価は増額修正を好感して急伸した。中段保ち合い上放れの形となって上値を試す展開が期待される。

 2月10日発表した17年3月期第3四半期累計(10~12月)連結業績は、売上高が前年同期比4.1%増の894億94百万円、営業利益が同57.4%増の22億05百万円、経常利益が同53.7%増の16億42百万円、そして純利益が同34.2%増の9億77百万円だった。

 食品事業では、すり身が低調だったが、カニが通販向けに好調に推移し、北方凍魚がホッケやアカウオの拡販で好調だった。海洋事業は底曳用漁具資材、海苔養殖用全自動乾燥機、魚類養殖用飼料・資材などが好調だった。機械事業は惣菜加工業界や豆腐加工業界向け大型プラント、海外食品工場向け生産設備が好調だった。増収効果で大幅増益だった。

 通期の連結業績予想は2月10日に利益を増額修正した。売上高は据え置いて前期比0.7%増の1100億円、営業利益は7億円増額して同19.3%増の20億円、経常利益は6億円増額して同12.7%減の12億円、純利益は2億円増額して同2.5%増の6億円とした。食品事業における北方凍魚の収益改善、機械事業における大型プラントなどが寄与する。

 修正後の通期会社予想に対する第3四半期累計の進捗率は売上高81.4%、営業利益110.3%、経常利益136.8%、純利益162.8%である。通期利益予想は再増額の可能性が高いだろう。

 株価は170円台でモミ合う展開だったが、増額修正を好感して急伸した。2月16日には190円まで上伸した。週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインとなり、中段保ち合いから上放れの形となった。上値を試す展開が期待される。(MM)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■環境要因は50%、漁獲圧は25%、状態空間モデルで初の定量評価  東京大学は11月1日、日本周辺…
  2. ■ドジャース、球団史上初の2年連続制覇  ロサンゼルス・ドジャースは、2025年MLBワールドシリ…
  3. 【先人の教えを格言で解説!】 (犬丸正寛=株式評論家・平成28年:2016年)没・享年72歳。生前に…
2025年12月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031  

ピックアップ記事

  1. ■売り方手仕舞いで需給改善が後押し  師走相場では、リスクの大きい銘柄であっても、逆日歩のつく信用…
  2. ■師走相場は最終レースさながら、勝ち負け分ける「掉尾の一振」に熱視線  師走である。礼節一点張りの…
  3. ■金利環境改善が銀行株に追い風、逆張りの買いも有力視  今週の当コラムは、銀行株に注目することにし…
  4. ■「トリプル安」も怖くない!?逆張りのバリュー株ローテーションからは銀行株になお上値余地  「神風…
  5. ■気温急低下がシーズンストック相場発進を後押し  今週のコラムでは、バリュー株選好の別の買い切り口…
  6. ■「押し」のAI株より「引き」のバリュー株選好で厳冬関連株の先取り買いも一考余地  「押してだめな…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る