【話題株】アンジェスMGの高血圧DNAワクチン開発に頼もしい臨床結果が米有力医学誌に掲載される

話題株

■虚血性脳梗塞の予防薬、治療薬になる可能性を示唆

 アンジェス MG<4563>(東マ)は28日、産学連携の研究開発に対する同社の寄付講座である東京大学の研究グループの高血圧ペプチドワクチンに関する論文が米国の有力な医学誌「Stroke」に掲載されたと発表した。14時過ぎの株価は253円(1円安)前後で底堅い展開になっている。

 発表によると、同社は、東京大学医学部附属病院(以下、東大病院)に産学連携の拠点として設置されている「22世紀医療センター」に寄付講座を設け、遺伝子治療薬や核酸医薬など、遺伝子医薬の開発とその臨床研究を推進している。このたび、同寄付講座である先端臨床医学開発講座の若山幸示特任助教のもとで実施された高血圧ペプチドワクチンに関する論文が、著名な米国医学雑誌Stroke(2017;48:1362-1368)に掲載された。

 論文では、血圧を上昇させる作用をもつアンジオテンシン2に対するペプチドワクチンを投与したラットに脳梗塞を起こすと、ワクチン投与により産生されたアンジオテンシン2に対する抗体の働きにより、脳虚血状態において抗酸化効果を通して脳神経が保護されることが報告されている。これらの結果はアンジオテンシン2ペプチドワクチンが虚血性脳梗塞の予防薬、治療薬になる可能性を示唆するものとなった。

 同社では、アンジオテンシン2に対する抗体を体内で作り出し、その働きを抑えることで高血圧を治療することを目的とした高血圧DNAワクチンの開発を進めている。今回の結果は、アンジオテンシン2ペプチドワクチンが高血圧や心筋梗塞による心機能障害に加え、虚血性脳梗塞の治療にも有効であることを示唆したという。(HC)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■9割超が対策を実施も、「WBGT」の認知は依然として低調  帝国データバンクの調査により、「熱中…
  2. ■「変身と成長」掲げ1300億円の積極投資、収益構造の転換図る  吉野家ホールディングス<9861…
  3. ■人手不足を補いながら顧客満足度の向上に貢献  シャープ<6753>(東証プライム)は5月20日、…
2025年6月
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
30  

ピックアップ記事

  1. ■選挙関連の「新三羽烏」の株価動向をウオッチ  足元では野党が石破内閣への内閣不信認決議案提出を見…
  2. どう見るこの相場
    ■米、イラン核施設を電撃空爆、緊張激化へ  「2週間以内」と言っていたのが、わずか「2日」である。…
  3. ■イスラエル・イラン衝突でリスク回避売りが優勢に  イスラエルのイラン攻撃を受け、13日の日経平均…
  4. ■ホルムズ海峡封鎖なら「油の一滴は血の一滴」、日本経済は瀬戸際へ  コメ価格が高騰する「食料安全保…
  5. ■トランプリスク回避へ、大谷・藤井・大の里株が浮上  『おーいお茶』を展開する伊藤園<2593>は…
  6. ■昭和の象徴、長嶋茂雄さん死去  またまた「昭和は遠くなりにけり」である。プロ野球のスパースター選…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る