【話題株】三菱自動車が米国生産撤退で上伸し話題に、野村が投資判断引上げ

話題株

三菱自動車<7211>(東1)は27日、米国での車両生産を2015年11月で終了し、米国向けは日本からの輸出に変更すると発表した。27日の株価は5.5%高の1100円(57円高)と好反応、注目される動きとなっている。野村證券が目標株価を1140円から1370円に引き上げたと伝えられたことも手伝った。第1四半期の決算発表は7月30日の予定のため、早ければこの日にも輸出への変更効果などを加味した業績見通しが開示されるかも知れないといった期待がある。

野村證券は三菱自動車株の投資判断を「中立」から「買い」に見直し、目標株価はそれまでの1140円から1370円に引き上げたと伝えられた。このところの株価は14年10月の1353円を昨年来の高値として調整基調を続けており、「この目標株価は投資家にとって実に心強いといえる」(中堅証券)。信用売り残が少なからず存在するだけに、強基調が続く場合は買い戻しを巻き込んでの上昇に発展する可能性もある。

三菱自動車の発表によると、米国子会社MMNA(ミツビシ・モーターズ・ノース・アメリカ・インク)での生産終了にともない、今後はUAW(全米自動車労働組合)の支援も得ながら、買い手探しを行っていくとした。このため、連結業績としては一時的な特別損失を計上する可能性はある。しかし、こうした場合の損失は前向きの特損と受け止められ、むしろ株価には「出尽し高」となって寄与することが少なくないようだ。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■9割超が対策を実施も、「WBGT」の認知は依然として低調  帝国データバンクの調査により、「熱中…
  2. ■「変身と成長」掲げ1300億円の積極投資、収益構造の転換図る  吉野家ホールディングス<9861…
  3. ■人手不足を補いながら顧客満足度の向上に貢献  シャープ<6753>(東証プライム)は5月20日、…
2025年6月
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
30  

ピックアップ記事

  1. ■選挙関連の「新三羽烏」の株価動向をウオッチ  足元では野党が石破内閣への内閣不信認決議案提出を見…
  2. どう見るこの相場
    ■米、イラン核施設を電撃空爆、緊張激化へ  「2週間以内」と言っていたのが、わずか「2日」である。…
  3. ■イスラエル・イラン衝突でリスク回避売りが優勢に  イスラエルのイラン攻撃を受け、13日の日経平均…
  4. ■ホルムズ海峡封鎖なら「油の一滴は血の一滴」、日本経済は瀬戸際へ  コメ価格が高騰する「食料安全保…
  5. ■トランプリスク回避へ、大谷・藤井・大の里株が浮上  『おーいお茶』を展開する伊藤園<2593>は…
  6. ■昭和の象徴、長嶋茂雄さん死去  またまた「昭和は遠くなりにけり」である。プロ野球のスパースター選…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る