【業績でみる株価】倉本製作所の今期は一転して大幅増益へ、PER4倍台

業績で見る株価

倉元製作所<5216>(JQS・売買単位100株)は、ガラス基板事業が黒字に回復することから、今期業績は明るい見通しです。株価は目先、200円台回復を目指すものとみられる。

同社はFPD(薄型テレビ)用ガラス基板(液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ向け)の開発、製造・販売を主力事業としています。一貫加工に特色があり、この分野ではトップクラスの実力を誇る。

2014年12月期はこの主力事業が後半に期待していた受注が今期にずれ込み、顧客の生産拠点の再構築の影響を受けて、売上高・利益ともに期初予想を大幅に下回ったものとなった。同事業の利益は赤字に転落。この影響を受けて、全体で売上高68億1800万円(前々期比12.2%減)、営業損益1億5800万円の損失(前々期2億6100万円の利益)、経常損益2億8000万円の損失(同2億1100万円の利益)、最終損益3億6000万円の損失(同2億5400万円の利益)と減収、営業・経常ともに損失を余儀なくされた。

続く2015年12月期は前期ずれ込んでいたガラス基板分が今期にプラスに働くもよう。また、新たな市場開拓の効果も表面化することから、売上高78億円(前期比14.4%増)、営業利益7億7000万円、経常利益6億6000万円、当期純利益6億円と増収、営業・経常ともに大幅に黒字に転換する見込みだ。予想一株当たり利益は37円17銭。

株価は2014年1月高値212円を高値にジリ貧傾向をたどり、2015年1月134円まで下げました。現在は150円台に戻した。PERは4倍、PBRも0.76倍と超割安水準です。業績の高変化を材料に下値に小口ながら買い物が入り始めてきた。信用買い残高が125万株あることが、やや気になりますが、この買いも徐々にこなすことになるだろう。

中期的には200円台乗せを目指すものとみられる。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■国際特許分類や元素リストを用いて多様な解決策を自動生成  AGC<5201>(東証プライム)は1…
  2. ■Newton・GR00T・Cosmosを軸にロボット研究を高速化  NVIDIA(NASDAQ:…
  3. ■700億パラメータ規模の自社LLMを金融仕様に強化、オンプレ環境で利用可能  リコー<7752>…
2025年11月
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930

ピックアップ記事

  1. ■鶏卵高騰・クマ被害・米政策転換、市場が注視する「3素材」  2025年11月、師走相場入りを前に…
  2. ■AI株からバリュー株へ資金移動、巨大テックの勢い一服  「AIの次はバリュー株」と合唱が起こって…
  3. ■日銀トレード再び、不動産株に眠る超割安銘柄  今週の投資コラムは、政策金利据え置きの投資セオリー…
  4. ■日銀据え置きでも冴えぬ不動産株、銀行株が主役に  株価の初期反応が何とも物足りない。10月30日…
  5. ■造船業再生へ3500億円投資要望、経済安全保障の要に  日本造船業界は、海上輸送が日本の貿易の9…
  6. ■高市政権が描く成長戦略、戦略投資テーマ株に資金集中  「連立政権トレード」は、早くも第2ラウンド…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る