【注目の決算】テクマトリックスの第1四半期は経費増加率が半減し大幅増益

■三井物産との提携などで展開力が大幅に拡大、通期の最高益見通しを継続

 テクマトリックス<3762>(東1)が31日発表した2019年3月期・第1四半期の連結決算(18年4月1日~6月30日)は、積極的に新しいビジネスの立ち上げを行い、IT需要の変化を先取りする取り組みを行ったことなどにより、売上高が前年同期比14.7%増加して56.58億円となり、営業利益は前年同期の3.4倍の3.53億円となった。販売費や人件費の増加率が前年同期の半分以下に圧縮できた。親会社に帰属する四半期純利益は同44.2%増加して2.13億円となった。

 この第1四半期は、三井物産<8031>(東1)との業務提携により、アプリケーション・サービス部門の医療システム事業の展開力が大幅に拡大した。医療情報クラウドサービス「NOBORI」の活動が評価され、経済産業省と東京証券取引所による「攻めのIT経営銘柄2018」によって「IT 経営注目企業 2018」に選定された。

 同社では、18年5月22日に新中期経営計画「GO BEYOND 3.0」を策定し発表した。「大きな社会的変化の中で、(中略)未来に向けて持続可能な成長基盤を構築するため、より一層の覚悟を持って」(決算短信より)、事業運営体制の多様化(資本提携、業務提携、大学・研究機関との連携、オープンイノベーション)を進め、データの利活用(ビッグデータ解析、AIの利用を含む)、BtoC(消費者向けビジネス)への参入、M&A(金庫株の活用を視野)、などを推進している。

 19年3月通期の連結業績見通しは連続最高益になる期初の数値を継続し、売上高は前期比4.2%増の245.0億円、営業利益は同15.6%増の22.0億円、親会社株主に帰属する純利益は同6.3%増の13.9億円、1株利益は80円02銭。(HC)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■国際特許分類や元素リストを用いて多様な解決策を自動生成  AGC<5201>(東証プライム)は1…
  2. ■Newton・GR00T・Cosmosを軸にロボット研究を高速化  NVIDIA(NASDAQ:…
  3. ■700億パラメータ規模の自社LLMを金融仕様に強化、オンプレ環境で利用可能  リコー<7752>…
2025年11月
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930

ピックアップ記事

  1. ■鶏卵高騰・クマ被害・米政策転換、市場が注視する「3素材」  2025年11月、師走相場入りを前に…
  2. ■AI株からバリュー株へ資金移動、巨大テックの勢い一服  「AIの次はバリュー株」と合唱が起こって…
  3. ■日銀トレード再び、不動産株に眠る超割安銘柄  今週の投資コラムは、政策金利据え置きの投資セオリー…
  4. ■日銀据え置きでも冴えぬ不動産株、銀行株が主役に  株価の初期反応が何とも物足りない。10月30日…
  5. ■造船業再生へ3500億円投資要望、経済安全保障の要に  日本造船業界は、海上輸送が日本の貿易の9…
  6. ■高市政権が描く成長戦略、戦略投資テーマ株に資金集中  「連立政権トレード」は、早くも第2ラウンド…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る