【業績でみる株価】不動テトラは信用買残重荷で増額好感できず、当面モミ合い、いずれ割安修正へ

業績で見る株価

不動テトラ<1813>(東1・売買単位100株)は手持ち工事の進捗率の高まりなどで、2015年3月期の業績を上方修正した。とくに経常利益は予想の20.7%減益が、一転して8.8%増益の見通しとなった。

同社は地盤改良工事会社の最大手で、消波ブロックも手掛けている。震災関連に絡んで地盤工事の受注は増えることはあっても減ることはなく、同社を取り巻く事業環境はますます好転していこう。こうした中、会社側は2015年3月期の業績を上方修正した。売上高は予想を30億円上回り700億円(前々期比3.4%減)となり、利益も増収効果と工事採算の改善などで営業利益は10億5000万円上回り46億5000万円(同1.1%減)に、経常利益は13億円上回った48億円(同8.8%増)を確保したと発表した。とくに、経常利益は20.7%減を予想していただけに、その高変化は注目に値する。

これを受けて株価は上方修正の発表(3月30日)直後の31日には246円まで買い進まれたものの、4月1日には戻り売りを浴びて231円と2014年12月14日の安値水準まで下げてしまった。この原因は一にも二にもシコリ玉の多さだ。依然として需給関係の改善が進んでいない。信用買残高は、直近で540万株とピーク時比で14%弱減少にとどまっている。

チャートを見ると230円前後が下値岩盤といえる水準。PERは10倍強と同業の中堅建設会社の松井建設の12.5倍、西松建設の15.3倍、前田建設工業の17倍、佐田建設の13.4倍に比べても低く、割安と判断できる。下値では割安感からの買い物がみられる。しばらくは、230円~260円の狭いレンジでのボックス相場が続くものと見られる。

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