日本動物高度医療センターはペットにも高度医療のニーズで事業環境明るい

株式市場 銘柄

チャート8 日本動物高度医療センター<6039>(東マ)は、3月26日にマザーズ市場へ新規上場されたばかりのニューフェース。犬・猫向けの高度医療を行う二次診療専門動物病院を神奈川県川崎市と愛知県名古屋市で運営している。1次診療施設からの完全紹介制で診療後のケアは1次診療施設が行っている。

 連携している病院数は2015年1月末時点で3005病院。「動物にも人間と同じように先進的な医療を受けさせたい」というニーズが年々高まっていることを背景に同社グループは、地域の動物病院と緊密な連携関係を築き、飼い主の幅広いニーズに応え、さらに、人材育成や臨床研究を通じて動物医療の底上げを図ることで、広く社会に貢献することを目指している。

 2015年3月期・第3四半期業績は、売上高が14億4100万円、営業利益が1億3800万円、経常利益が1億2700万円、純利益が1億1300万円に着地。

 通期予想は、売上高が19億1300万円(前の期比29.2%増)、営業利益が1億5800万円(同37.8%増)、経常利益が1億4400万円(同55.5%増)、純利益が1億2600万円(同46.5%増)を見込んでいる。

 大阪分院(仮称)の設立を17年10月開業を予定しているが、有利子負債への依存が高いことから、上場で得る約1億3000万円は借入金返済に充当。人材育成など成長投資を優先するため、無配を予定している。

 株価は、3月26日に公開価格の1130円を44.2%上回る1630円の初値をつけた後、4月3日高値3350円と上昇している。事業を取り巻く環境は明るく、全国的に一次診療施設数が増加傾向にあるほか、ペットの寿命拡大による重篤な疾病は増加。ペット保険の日本市場が2013年度以降2年間、対前年比10%程度の成長と予測されており、高額な医療を受けやすい環境が整い、二次診療市場の高い成長が見込まれることから、IPO人気が続いている。5月中旬に予定される2015年3月期決算の発表に対する市場の関心も高まり、上昇トレンドを描くか注目されそうだ。

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