ケイアイスター不動産、すららネットと提携し子育て世代住宅に家庭学習など支援する「AIチャットボット付きデジタル教材」を共同開発

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■家庭学習に自主的に取り組める形にし保護者の負担なども軽減

 デザイン住宅や分譲マンションをはじめとする総合不動産企業のケイアイスター不動産<3465>(東1)は7月17日の午後、デジタル教材を開発・販売するすららネット<3998>(東マ)との間でデジタル教材の開発における提携にかかる基本契約書を締結したと発表。AIにより保護者の悩みを解消し、子どもの家庭学習を支援する「AIチャットボット付きデジタル教材」の開発を進めていくとした。

■リビングには以前から家庭学習用の「スタディカウンター」を標準仕様化

 ケイアイスター不動産の住宅では、子育て世帯層の顧客に向けて、子どもの家庭学習を促進するため、リビングに「スタディカウンター」(勉強机)を標準仕様(一部対象外あり)とし、普段から家庭で読書や勉強をするという習慣が身に付きやすい設計を行っている。

■対話式デジタルICT教材「すらら」は780の塾、160の学校に導入され顕著な効果

 家庭学習には、学習教室に通う負担を減らすなどの利点がある一方、気が散りやすく、集中力の継続が難しいという課題が知られているが、同社の調査により、家庭学習において子どもの自主性を尊重したいと考える保護者が多いことも判明した。

 そこで、同社では、家庭で子どもの自主性を促進できるデジタル教材に着目。すでにアダプティブ(順応性・適応型)な対話式ICT教材「すらら」を実用化して国内780の塾、160の学校に提供している株式会社すららと共同し、家庭での学習により自主的に取り組めるデジタル教材の開発に取り組むこととした。

■住宅には学習促進という付加価値が加わり、すららネットにはより多くの子に提供する機会が拡大

 デジタルICT教材「すらら」は、小学校1年生から高校3年生までの国語、算数/数学、英語の学習を、先生役のアニメーションキャラクターと一緒に、一人一人の理解度に合わせて進めることができる。レクチャー機能やドリル機能、テスト機能により、一人一人の習熟度に応じて理解→定着→活用のサイクルを繰り返し、学習内容の定着をワンストップで実現できるようになっている。

 2年前からは、人工知能(AI)が生徒の学習データに基づき、生徒と対話することで学習意欲向上を促す「AIサポーター」を搭載。このたび、これまでの学習データやAIサポーターの運用を通じ得られたデータをもとに、ケイアイスター不動産と共同で、子どもの学習状況に応じて学習意欲や自主性をさらに高めるためのアドバイスを保護者に提供する「AIチャットボット」の開発に取り組むこととなった。

 今回の提携を通じて、ケイアイスター不動産は、販売住宅の付加価値として、子どもの学習促進という機能を訴求可能とすると共に、「AIチャットボット付きデジタル教材」を月額ベースで提供することによって、新たなサービス収益を上げることを目指す。また、他の工務店やハウスビルダーへの「AIチャットボット付きデジタル教材」の供給を通じて、更なる収益拡大を図る。

 一方、すららネットは、同社との販売協力関係を通じ、学校・塾向けデジタル教材ビジネスに加え、家庭での個人学習者数を伸ばし、より多くの子どもたちがICTを通じて学習できる環境を提供することを目指す。(HC) 

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