ファンデリーの第2四半期は減益だが、通期予想は当初予想を据え置く

■工場の稼働が計画通りにスタートすれば、上振れる可能性も

 健康食の宅配事業を展開するファンデリー<3137>(東マ)は、10月31日に今期第2四半期決算を発表した。

 第2四半期は、利益率の高いマーケティング事業の期ズレしたことから、売上高16億94百万円(前年同期比1.3%増)、営業利益2億59百万円(同24.7%減)、経常利益2億59百万円(同24.9%減)、純利益1億64百万円(同25.0%減)と初の減益となった。

 第2四半期は減益となったものの、マーケティング事業では、下半期には当初予想通りの売上が見込めることから、通期業績予想は当初予想を据え置いた。

 ちなみに、20年3月期業績予想は、売上高48億02百万円(前期比41.5%増)、営業利益9億34百万円(同31.0%増)、経常利益7億83百万円(同12.0%増)、純利益5億01百万円(同13.5%増)と最高益更新を見込んでいる。

 また、好業績が予想されることから今期より初めてとなる配当を開始する。配当金額は、3円を予定している。

 11月22日に、決算説明会が開催され、「今期第2四半期の計画が未達で、通期は当初予想を据え置くということだが、通期を達成できるという何かの手応えがあるから据え置いていると思うが、具体的にどのような手応えを感じているのか」という質問があった。

 代表取締役社長阿部公祐氏は、「マーケティング事業に関しては、社員の動きを見ますと、現在の取引案件を着実に実行していけば通期の数字は達成できると感じています。MFD(メディカル・フード・デリバリー)事業については、もし達成しないというのであれば、それは工場の稼働が計画通りにスタートしない場合です。稼働が計画通りに進めば、計画では年間100億円を超える売り上げが見込めますので、今期下半期で、10億円、20億円の売上を伸ばすことは可能です。順調に稼働すれば、上振れる可能性も出てきます。」と答えた。

 しかし、新工場の稼働日がいつになるのか、新規ビジネスの内容も具体的には語られなかったため、少し不透明感が残ったものの、大事を取って慎重になっている様子がうかがえた。

 約60億円を投資して、今期中に若者を対象とした食品宅配の新規ビジネスを開始する。計画通りに今期中に新工場が稼働すれば、年間100億円の生産キャパがある。従来のビジネスに加え、新規ビジネスの売上が加わることから、業績の急拡大が予想される。

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