【特集】企業再生と株価再生のワンモアチャンスを先取り、バリュー株買いも一考余地

日インタビュ新聞ロゴ

 1971年から2019年までに再上場された銘柄は、およそ37銘柄を数えるが、足元で年初来高値を更新し時流に乗る銘柄やなお年初来安値に低迷する下げ過ぎ銘柄などバラエティに富んでおり、企業再生と株価再生のワンモアチャンスを先取り、バリュー株買いも一考余地がありそうだ。

■月次売上高改善、テレワーク関連、「Go To Eat」の時流性も

 再上場株で足元の株価が、ほぼ年初来高値水準にあり時流性のある銘柄をコード番号順にあげると、スシローグローバルホールディングス<3563>(東1)、ベルシステム24ホールディングス<6183>(東1)、ソラスト<6197>(東1)、マックスバリュ東海<8198>(東2)、北洋銀行<8524>(東1)、カチタス<8919>(東1)となる。

 スシローは、月次売上高の回復に農林水産省が推進の「Go To Eatキャンペーン」の追い風期待が上乗せとなり、ソラストは、コロナ禍で訪問介護サービスの高水準推移が意識され、ベルシステムはテレワーク関連、マックス東海は巣ごもり消費関連、北洋銀行は運用収益好調でそれぞれ四半期業績が好調に推移し、カチタスは、テレワーク推進に伴う戸建住宅需要の拡大と2019年度買取再販事業者の年間販売戸数ランキングで7年連続で第1位となったことなどが買い手掛かりとなっており、なお上値チャレンジをサポートしよう。

■底上げ途上株はPBR1倍回復でなお2~3割高の上値余地

 株価が、今年3月に突っ込んだ年初来安値から底上げ途上にある銘柄でも、なお低PER・PBRでバリュー株評価の高まりそうな銘柄を同じくコード番号順にあげると次の通りとなる。前田道路<1883>(東1)、日本国土開発<1887>(東1)、日本ドライケミカル<1909>(東1)、マクロミル<3978>(東1)、神島化学工業<4026>(東2)、エス・ディー・エス バイオテック<4952>(東2)、ツバキ・ナカシマ<6464>(東1)、ウェーブロックホールディングス<7940>(東1)、新生銀行<8303>(東1)などとなる。なかでもほとんどがPBR1倍を割っており、PBR1倍評価でなお2割~3割高余地があり、新生銀行は2倍化する計算にある。

 足元で年初来安値水準に沈没している銘柄は、これもコード番号順にチムニー<3178>(東1)、山陽特殊製鋼<5481>(東1)、マクセルホールディングス<6810>(東1)、あおぞら銀行<8304>(東1)と続く。いずれも今期四半期悪決算が株価の足を引っ張っているが、底値でのワンモア・チャンス待望論を刺激するかもしれない。

【関連記事情報】
【どう見るこの相場】雪国まいたけの初値形成次第で再上場株にワンモア・チャンスを期待

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■東京大学発スタートアップが開発、19自由度のヒューマノイドロボット  東京大学発スタートアップH…
  2. ■売却面積は約1.6倍に、総額1,785億円超の譲渡価額  東京商工リサーチは6月30日、2024…
  3. ■従来の検索では見つけられなかった本との出会いを創出  富士通<6702>(東証プライム)傘下の富…
2025年8月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

ピックアップ記事

  1. ■株主還元強化が市場の安心材料に  東京エレクトロン<8035>は8月1日、2025年3月期の業績…
  2. ■市場の霧が晴れ始めた、個別銘柄の好調が投資家を惹きつける  前週31日の植田和男日銀総裁の記者会…
  3. ■利上げか、現状維持か?日銀総裁の決断で明暗分かれる8月相場  日銀の金融政策を巡る不確実性が続く…
  4. ■選挙惨敗の石破首相に退陣要求、政局混迷の行方  まるで狂言の『乳切木』(ちぎりき)を観るようであ…
  5. ■九州地盤銘柄に割安感、福証単独上場企業にも注目集まる  東京エレクトロンやアドバンテストなどの半…
  6. ■参院選で与党過半数割れ、石破政権の行方不透明に  7月20日投開票の参議院議員選挙は、大手メディ…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る