【株式市場特集】産金株、金価格上昇で年初来高値更新、PBR1倍割れに投資妙味

■金先物相場を背景に産金株が収益拡大の余地を示す

 東京市場では金価格の上昇を背景に産金株が年初来高値を更新し、リサイクルやリユースなど3R関連株にも関心が広がっている。投資採算面では一部に割高感があるものの、依然として収益拡大の余地を示す動きがみられ、今後の金先物相場をにらみながら投資資金の流入が続く可能性がある。さらに節約志向やインバウンド需要を追い風に、リユース株も割安修正や海外展開に動きが見られ、多様な銘柄群が市場で存在感を高めている。

■金想定価格を上方修正もなお保守的な産金株は高PERだがPBRは1倍割れ

 産金株は、菱刈鉱山やコテ金鉱山の住友金鉱のほか、三井金属は、子会社の三井串木野鉱山、DOWAホールディングス<5714>(東証プライム)は、鉱種豊富な黒鉱で産金活動を継続中で、三菱マテリアル<5711>(東証プライム)は、純金積立のオンライン展開のほか、世界遺産に登録された佐渡金山などの観光坑道事業も行っている。投資採算的に三井金属の割高感は否めないが、PERはDOWAHDの11倍以下、三菱マテリアル16倍、住友金鉱17倍となっており、3社のPBRはなお1倍を割っている。

 リデュース関連の低PER株は、AREホールディングス<5857>(東証プライム)と松田産業<7456>(東証プライム)の各9倍が目立ち、アサカ理研<5724>(東証スタンダード)は、PER29倍と割高だが、新事業のリチウムイオン電池再生事業の先行投資負担によるもので、また中外鉱業<1491>(東証スタンダード)も、PERは19倍と市場平均を上回るものの、値ごろ妙味を手掛かりに今年10月1日を効力発生日に予定している株式併合への思惑が続きそうだ。

■節約志向とインバウンド需要でリユース株は割安修正に再挑戦

 リユース株では、今年8月12日にハードオフコーポレーション<2674>(東証プライム)が、同業他社のエコノス<3136>(札証アンビシャス)を株式公開買い付け(TOB)し、エコノスがストップ高してTOB価格にサヤ寄せしており、ハードオフコーポのPERも10倍と割安である。このほかリユース株は、足元の四半期決算が総じて伸び悩んだが、月次売上高は連続プラスと好調に推移しており、低PER株を順番に上げると7倍のコメ兵ホールディングス<2780>(東証スタンダード)、9倍の買取王国<3181>(東証スタンダード)、11倍のゲオホールディングス<2681>(東証プライム)、13倍のトレジャー・ファクトリー<3093>(東証プライム)となる。

 BuySell Technologies<7685>(東証グロース)のPERは22倍と市場平均を上回るが、今12月期業績の2回目の上方修正や増配でカバーが期待される。ネット関連のリユース株も、マーケットエンタープライズ<3135>(東証プライム)が15倍、メルカリ<4385>(東証プライム)が21倍と評価が分かれるが、マーケットエンターが、東証スタンダード市場への市場変更の準備を開始したことなどから関連株の一角を占めよう。家計には66兆円の「隠れ資産」が眠っているとも試算され、それが金価格の上昇と節約志向のブランド品購入とインバウンド需要などによって「表資産」として浮上し、さらにトレジャー・ファクトリーのようにこのビジネスモデルの3番目の海外進出に向け米国に子会社を設立する動きも出てきている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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