アスカネットは新型コロナ影響で1Q営業赤字だが下期回復期待

(決算速報)
 アスカネット<2438>(東マ)は9月7日の取引時間終了後に21年4月期第1四半期業績を発表した。新型コロナウイルス影響で2桁減収・営業赤字だった。通期予想は据え置いた。下期の緩やかな需要回復を期待したい。株価は目先的には売り優勢になりそうだが、空中結像ASKA3Dプレートに対する期待感も強い。下値は限定的だろう。

■21年4月期1Qは新型コロナ影響だが通期据え置き

 21年4月期第1四半期の業績(非連結)は、売上高が前年同期比18.3%減の12億59百万円で、営業利益が40百万円の赤字(前年同期は1億55百万円の黒字)、経常利益が0百万円(同1億55百万円の黒字)、純利益が1百万円の赤字(同1億09百万円の黒字)だった。

 新型コロナウイルス感染症拡大で、遺影写真デジタル加工のメモリアルデザインサービス事業は葬儀の小型化、オリジナル写真集をネットで受注・製作するパーソナルパブリッシングサービス事業は結婚式の延期の影響を受けた。空中結像ASKA3Dプレートのエアリアルイメージング事業は樹脂製の販売増加で増収だった。

 通期予想は据え置いて、売上高が20年4月期比3.2%減の63億68百万円、営業利益が38.5%減の4億36百万円、経常利益が33.7%減の4億71百万円、純利益が35.2%減の3億25百万円としている。

 期初時点で、上期は需要面で新型コロナウイルスの影響を受け、人件費、研究開発費、広告宣伝費の増加も影響して通期減収減益予想としている。下期の緩やかな需要回復を期待したい。またASKA3Dプレートの初の中規模ロット案件の受注も期待したい。

■株価は下値限定的

 株価は目先的には第1四半期業績を嫌気する売りが優勢になりそうだが、非接触ニーズで注目されている空中結像ASKA3Dプレートに対する期待感も強い。下値は限定的だろう。9月7日の終値は1291円、時価総額は約225億円である。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■海外展開を加速  トリドールホールディングス<3397>(東証プライム)は3月25日、カナダ・バ…
  2. ■モビリティカンパニーへの変革を加速  トヨタ自動車<7203>(東証プライム)は3月22日、20…
  3. ■イネの生育を最大4倍に  シャープ<6753>(東証プライム)は3月21日、プラズマクラスター技…
2024年4月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ピックアップ記事

  1. ■藤田観光など上方修正済み銘柄が狙い目、決算発表前に高値予約しておくのも有効  大型連休の好調な需…
  2. ■GW市場動向と投資家心理  『目出度さも 中くらいなり おらが春』と詠んだのは小林一茶である。季…
  3. ■金先物と原油価格、史上最高値に迫る―地政学リスクが市場に与える影響  今週のコラムは、異例中の異…
  4. ■「虎」と「狼」の挟撃を振り切り地政学リスク関連株で「ピンチはチャンス」に再度トライ  東京市場は…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る