【どう見るこの株】シャノンは調整一巡、22年10月期大幅営業・経常増益予想

 シャノン<3976>(東マ、新市場区分グロース)は、統合型マーケティング支援システム「シャノンマーケティングプラットフォーム」を主力として、クラウド型マーケティングソリューションを展開している。2月4日には3DGメタバース型バーチャルイベントサービス「ZIKU」が「AppExchange Virtual EXPO 2022」に採用されたと発表している。22年10月期は主力サービスが好調に推移して大幅増収、大幅営業・経常増益予想としている。積極的な事業展開で収益拡大を期待したい。株価は1月の戻り高値圏から反落して上値を切り下げる形となったが調整一巡感を強めている。出直りを期待したい。

■クラウド型マーケティングソリューションを展開

 企業のマーケティング課題を解決するクラウド型マーケティングソリューションを展開している。統合型マーケティング支援システム「シャノンマーケティングプラットフォーム」を主力として、20年12月に設立した子会社ジクウは3DGでバーチャル展示会を実現できるメタバース型バーチャルイベントサービス「ZIKU」を開発・販売している。

 売上区分は、マーケティングオートメーション(MA)のMAサブスクリプションとMAプロフェッショナル、およびイベントマーケティング(EM)、その他(広告事業、CMS事業)としている。

 中期経営計画では目標値に24年10月期売上高67億円、営業利益率10%以上を掲げている。成長戦略として、長期的な収益向上に貢献するMAサブスクリプションの売上拡大(年率30%成長目標)を図るとともに、ジクウのバーチャルイベントや、周辺領域へのサービス領域拡大戦略も推進する。21年4月にはTAGGYからデジタル広告事業を譲り受け、21年11月にはCMS事業のヴィヴィットインタラクティブを子会社化(21年12月に吸収合併)した。

 1月25日には、統合型マーケティング支援システム「シャノンマーケティングプラットフォーム」が、アイティクラウド主催の「ITreview Grid Award 2022 Winter」のMAカテゴリーでLeaderを受賞したと発表している。2月4日には、3DGメタバース型バーチャルイベントサービス「ZIKU」が「AppExchange Virtual EXPO 2022」に採用されたと発表している。

■22年10月期大幅営業・経常増益予想

 22年10月期連結業績予想は、売上高が21年10月期比33.4%増の29億30百万円、営業利益が5.7倍の65百万円、経常利益が26.3%増の66百万円、親会社株主帰属当期純利益が73.1%減の29百万円としている。

 売上高の計画は、MAが25.0%増の20億07百万円(MAサブスクリプションが20.1%増の13億38百万円、MAプロフェッショナルが35.9%増の6億69百万円)で、EMが60.4%増の8億50百万円、その他が21.9%増の73百万円としている。

 親会社株主帰属当期純利益は繰延税金資産の減少で法人税等調整額が税金費用の増加として発生するため減益予想だが、主力サービスが好調に推移して大幅増収を見込み、人件費や広告宣伝費などの増加を増収効果で吸収して大幅営業・経常増益予想としている。積極的な事業展開で収益拡大を期待したい。

■株価は調整一巡

 株価は1月の戻り高値圏から反落して上値を切り下げる形となったが調整一巡感を強めている。出直りを期待したい。2月4日の終値は1475円、時価総額は約43億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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