【どう見るこの株】ブランディングテクノロジーは底打ち、23年3月期も収益改善基調

どう見るこの株

 ブランディングテクノロジー<7067>(東マ、新市場区分グロース)は、ブランド事業やデジタルマーケティング事業を展開し、ブランドを軸に中小・地方企業のデジタルシフトを支援している。22年3月期はコロナ禍の影響が和らぎ、新規大型顧客獲得や売上総利益率改善などで黒字転換予想としている。中小企業においてもDXニーズは拡大基調であり、23年3月期も収益改善基調だろう。株価は地合い悪化も影響して軟調展開だったが、1月の安値圏から徐々に下値を切り上げて反発の動きを強めている。底打ちした可能性がありそうだ。出直りを期待したい。

■ブランドを軸に中小・地方企業のデジタルシフトを支援

 「ブランドを軸に中小・地方企業様のデジタルシフトを担う」をミッションに掲げて、ブランド事業(メディア制作・運用、コンテンツ制作、マーケティング支援、各種コンサルティングなど)、デジタルマーケティング事業(戦略企画、広告運用支援からコンサルティングまでのインターネット上の総合マーケティング支援)、オフショア関連事業(子会社におけるWebサイト制作・運用などのオフショア・ニアショア開発)を展開している。

 ビジネスモデルは、ブランド・マーケティング資産を蓄積した「ブランディングバンク」×業界特化ノウハウを有する「フロント人材」によるプロフェッショナルサービスとしている。3000社を超える中小企業(21年10月時点で継続取引社数約3300社)のデータベースから業界別に成功パターンを導き出してノウハウを体系化し、フロント人材が顧客のブランディングおよびデジタルマーケティング領域のプロジェクトを推進する。

 成長戦略として顧客獲得チャネルのオンライン化、ブランディングバンク強化による顧客1社あたりタスク数拡大を推進するとともに、営業強化に向けてアライアンス戦略(業界別提携パートナー強化)も推進している。

 22年1月には、全国の信用金庫・地方銀行など主要23金融機関が導入しているリンカーズのビジネスマッチングシステム「LFB」へサービス提供開始した。全国の中小・地方企業が抱えるブランド・マーケティング問題の解決を支援する。22年2月にはリクルートの「オーナー社長のための事業承継総合センター」と業務提携した。

■22年3月期黒字転換予想、23年3月期も収益改善基調

 22年3月期連結業績予想(2月14日に利益を上方修正)は、売上高が21年3月期比13.1%増の50億円、営業利益が90百万円の黒字(21年3月期は1億14百万円の赤字)、経常利益が88百万円の黒字(同1億16百万円の赤字)、親会社株主帰属当期純利益が66百万円の黒字(同42百万円の赤字)としている。配当予想は3月1日に修正(従来予想は無配)して12円(期末一括)としている。

 第3四半期累計は、売上高が前年同期比10.5%増の35億88百万円、営業利益が81百万円の黒字(前年同期は95百万円の赤字)、経常利益が80百万円の黒字(同96百万円の赤字)、親会社株主帰属四半期純利益が65百万円の黒字(同22百万円の赤字)だった。なお四半期別営業利益は第1四半期が16百万円の赤字、第2四半期が56百万円の黒字、第3四半期が41百万円の黒字となり、収益改善基調を鮮明にしている。

 第3四半期累計の利益が通期予想を超過達成したため、通期の利益予想を上方修正した。新規大型顧客の獲得に加えて、セールスミックス変動や生産性向上による売上総利益率の改善も進展している。中小企業においてもDXニーズは拡大基調であり、23年3月期も収益改善基調だろう。

■株価は底打ち

 株価は地合い悪化も影響して20年3月の上場来安値に接近する展開だったが、1月の安値圏から徐々に下値を切り上げて反発の動きを強めている。底打ちした可能性がありそうだ。出直りを期待したい。3月25日の終値は1006円、時価総額は約16億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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