3月期決算の発表本格化でどう見る企業業績
■話題呼ぶJFEHDの今期見通し非公表

いよいよ3月期決算の発表が本格化ですね。28日(火)には大手の鉄鋼が早々と発表です。相場にはどうでしょう。

機関投資家と個人投資家では持っている情報に差があるから、両者には温度差はあると思われるが、常識的には様子を見るところだと思う。

どういった差ですか。

機関投資家などは、証券系の研究所のアナリストレポートを有料で買っている。10年3月期の予想については明確な見通しは持っていると思う。個人投資家は四季報が中心。どちらも有料ということでは同じだが、四季報は全銘柄を一覧できる強さがある。一方の機関投資家向けのレポートは詳しいけど、売買高の多い主要銘柄に限られる。

それでも外れるのでしょ。昨年なんて減額修正ばかりでしたから。

そうとばかりは言えない。かなり頻繁に業績の見直しは行われていると思われる。ただ、全銘柄ではなく、今、言ったように主要銘柄が中心なんだ。個人投資家は機関投資家のように投資金額が大きくはないから、四季報ベースの全銘柄が研究できる方がはるかに使い勝ってはいい。いずれにしても、「正式な発表数字を見る」という、今のこの局面においては、機関投資家にも個人投資家にとっても同じだから正式発表は待つしかない。

JFEホールディングスが24日(金)に3月期決算を発表しました。しかし、10年3月期の予想が公表されなかったということで話題になっています。

今年だけのことではない。昨年も同じ4月24日に決算を発表しているが、やはり、予想は出していなかった。「予想数字は、外国のように出さない方がよい」という意見もある。その方がアナリストの役割が高まるという見方もある。

個人にはそれは困ります。機関投資家だけのプロのマーケットならそれでもよいのでしょうが、そんなことになったら個人の投資意欲はますます削がれてしまいます。それで、決算を発表したJFEホールディングスの株価はどうなりました。

安くなっている。24日の終値は前日に比べ90円安、前週末に比べると160円安となっている。

やはりそうでしょうね。『分からないものには手を出すな』という教えもあるのですから。買いが入り難く、安くなるのは当然です。予想というより目安でもいいと思うの。悪いのならどの程度悪くなるのか、回復するのならどの程度か出して欲しいですわ。暗闇の中で、個人に株を買いなさいと言うほうが無茶です。アナリストだって、発表数字を分析して次期の予想を出すまでには時間もかかります。

たしかに、JFEのように予想を発表しない会社が増えたら、ある期間はマーケット全体が暗闇状態になる。具体的な予想数字が出せないのなら、「定性的分析」による方向性、つまり「良くなる方向」か、「悪くなる方向」くらいは出すべきだと思う。増資などの資金調達の必要がある時には真っ先に、次期予想どころか3ヵ年計画まで発表するが、資金需要のない時はマーケットに対し力が入っていないと、受け止められても仕方ないとも言える。
■24日現在で日経平均1株利益は赤字転落、03年以来6年ぶり

ところで、日経平均の予想PERが消えました。

24日のPER欄は「−」になっている。1株利益が赤字となってしまってPERの算出が不可能となった。

3月期決算がこれから発表という段階で1株利益が赤字では先が思いやられます。

2003年頃にも2,3月頃からしばらくPERは「−」状態が続いた。しかし、当時はそれで決算の悪材料は出尽くしたと受け止められて03年4月に日経平均は7603円(ザラバ安値)で底が入った。

今回も同じということですか。

その可能性はある。特に、今度は、中国が約4兆元(約57兆円)の財政支出で景気を刺激するなどの効果が先に行くほど期待できることがある。既に、中国向けの建設機械需要はそうとう回復しているようだ。

昨年の今頃は楽観的で明るい見通しで始まったけど、期中で減額修正のオンパレードでした。今年は厳しいスタートになりそうですけど、期中で「増額」が見込めそうですね。
提供 日本インタビュ新聞 Media-IR 2009.04.25 |
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