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■菅内閣発足1週間の株価通信簿=妻と夫の株ロマン


妻 菅内閣がスタートして1週間です。鳩山内閣の1週間と比べて相場的にはどうですか。

夫 厳密に1週間ということではないけど、鳩山内閣の時は、09年9月16日に発足して、その日の日経平均の終値は1万0270円だった。その5営業日後には安値9971円と1万円を割って、約3%下げた。今度の菅内閣は、今年6月8日の発足時の日経平均終値は9537円で、その後、4営業日後の6月14日には9882円まであり、3.6%上昇している。超短期間ではあるけど、鳩山内閣では3%下げ、菅内閣では3%強上昇している。明暗が出ている。

妻 やはり、菅内閣への期待が強い、ということですか。

夫 理由は大きくは2つあると思われる。1つは、鳩山内閣が誕生するまでに、既に、日経平均は上昇していたことがある。もうひとつは、菅内閣は鳩山内閣の失敗したところを修正した政治をやってくれるだろう、という国民の期待だろうね。

妻 鳩山内閣が誕生する前に、相場は、そんなに上がっていたかしら。

夫 かなり、値上がりしていた。とくに、09年7月の東京都議選で民主党が大勝したことで、民意は自民から民主に風の向きが変わったとして、日経平均は09年7月の9050円から9月には一気に1万円を突破して1万0800円近くまで上がった。その先取りの反動もあって、実際に鳩山内閣が誕生した時には3%程度下げた。

妻 株で言えば、今度の菅内閣は、鳩山内閣が投げたところを買った、ということですね。

夫 そういうことになるね。

妻 菅内閣の買いは、「ナンピン買い」ですか、それとも、「押し目買い」ですか。もし、ナンピン買いなら、『下手なナンピン、大怪我のもと』になりませんか。

夫 なかなか、手厳しいね。正直、その点は難しく、悩ましいところだ。押し目買いとなるか、下手なナンピンとなるか、会社でいえば、菅・新社長の今後の経営手腕次第だろう。

妻 前の鳩山社長と小沢副社長の前経営陣が失敗したわけですから、菅・新社長は、失敗したところを正せばよいのではありませんか。

夫 当面は、そういうことだろうね。前政権の鳩山・小沢さんも、最初は、旧政権のやった政策の失敗を突くこと、あるいはケチをつけることで、自分たちの印象を強くしようとしたと思う。旧政権のやってきたことは、全てダメで押し通す戦術だったと思う。しかし、ついつい、調子に乗りすぎたというか、ブレーキが利かなくなったというか、反アメリカを前面に強く出しすぎてしまった。しかも、旧政権のカネまみれ、利権まみれを否定しながら、自らの、はっきりしないカネの部分で国民の納得を得られなかった。菅内閣に代わったことで、「カネの疑惑問題」と、「反アメリカ」の2つは修復されると思う。

妻 しかし、今後の課題ということでは、むしろ、以前よりやっかいではありませんか。

夫 そうだね。「普天間基地」問題では、「ウソつき鳩山総理」という国民感情は、総理の辞任で、ひとまず収まるだろう。しかし、沖縄県民との間で、こじれただけに、新内閣には大きい課題だと思う。さらに、ギリシャショックにみられるように財政赤字の問題が日本でも緊急の課題になっている。前政権の採った大判振る舞いは無理だろう。しかし、もらう気になっていた国民には、ウソつきと映る心配がある。しかも、消費税の引き上げを言い出している。過去、消費税を引き上げた内閣は支持率が下がっていることがあるから、菅総理は党を超えて議論しようと言っているが、野党は乗らないだろう。

妻 やはり、こんどの参議院選挙がポイントですね。国民は、どのように動くかしら。

夫 難しいね。国民感情は、大きく揺れ動いていると思う。菅内閣は、鳩山内閣と違って現実が分かりそうだという気持ちはあると思う。しかし、つい、この前までの小沢・鳩山路線の強引さが印象に残っている。今は、おとなしくしているふりをしているのではないか。仮に、参議院選挙で勝利させたら、何をやりだすか心配だ、という気持ちも国民にはあると思う。しかし、自民党時代に戻って、利権とカネまみれ政治も嫌だという気持ちもあるだろう。どう出るか、神様のみぞ知る、だろう。結果を待つしかない。とくに、外国人投資家は、日本の投資家以上に行方を見守っているだろうから、相場は、しばらくは動けないだろう。

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提供 日本インタビュ新聞 Media-IR 2010.06.15 |特集