新興国でのテロなどについて
■被害者も出て当面は「新興国売り」の「日本の内需買い」相場が本格化

アジアが大変なことになっていますね。

そうだね。インドで亡くなられた日本の方には、大変、お気の毒だ。

このように犠牲者が出ると、アジアを敬遠すことになるでしょうね。夫の留守を守る、私たち女性や子供達は心配です。いくら、やりがいがある仕事とは言っても、命の危険があれば家族としては断固反対です。

企業としてはつらいところだ。日本国内は少子高齢化で、需要は望めないから、需要を求めて外へ出て行かないといけない。出れば生活スタイルも考え方も違う異国だからリスクはある。

だけど、つい最近までは各国とも世情は安定していると言われていたのにね。

「衣食足りて礼節を知る」といわれるように、景気が良くて生活の安定している時には、問題はあまり起きない。今度の世界的な金融不安で景気が悪くなってきたから不満が爆発した。

どんな不満ですか。

貧富の差だろうね。新興国ブームに乗って、成功した人と、乗ることができなかった人の差だ。今までは、戦後の日本のようにみんなが貧しかったから不満はなかった。しかし、綺麗なホテル、マンション、レストラン、デパート、空港など、すばらしい街の景観に代表されるように庶民の生活にも格差が開いた。
■人口の多いことと低賃金が武器だったが、逆に重石に

高成長の反動ということですか。

そうだね。インドのテロ、タイの騒乱、中国の内陸部の不満など、すべて格差が原因
となっている。しかも、不況の影響は弱いところへ出るから不満は加速される。

人口が多いだけに大変ですね。
夫;そうなんだ。これまで、新興国は「人口が多く、低賃金が武器」だったが、今は、逆にそのことが重石(おもし)になっている。国民全体の生活が豊かになれば問題ないけど、難しいだろうね。

どうして。

今も言ったように、人口の多いことと低賃金でやってきた新興国は、モノ作りなどの技術が備わっていない。下支えがない。しかも、新興国には宗教の対立があるから厄介だ。聞いた話では、今年夏頃から、日本の進出企業が向こうでストに見舞われて工場ガストップしているところもあるそうだ。鳴り物入りで海外進出しただけに表面化させたくないようだ。どこか、大手の企業が、そうした失敗を表面化させれば次々と出てくるという怖い話もある。そこへ、今度のテロだから、海外比率の高いところは要注意だ。
■NT倍率で内需株をチェック

代わって、内需株ですか。

そうだね。日本を改めて見直す動きだろうね。わざわざ、命の危険があるところへ出て行くより、国内でも地方の活性化といったことが活発になる可能性がある。株式市場では食品、消費、金融、電鉄、不動産などの内需株を買う動きが活発となるだろうね。

何か、指標でヒントはありますか。

TOPIX(東証株価指数)と日経平均の関係を見ておくのもいい。TOPIXは内需の動きを反映、日経平均は輸出株の動きを反映する。日経平均÷TOPIX=NT倍率、というけど、この比率は大体10倍くらいで推移している。内需株が本格的に動けばTOPIXが日経平均より優勢になって倍率は10倍を切ってくる。
提供 日本インタビュ新聞 Media-IR 2008.11.29 |
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