東武鉄道の新型車両にリチウムイオン二次電池SCiBを組み合わせた東芝インフラシステムズの車上バッテリシステムが採用

■CO2排出量削減に貢献するシステム

 東芝インフラシステムズは3月10日、東芝<6502>(東証プライム)グループのリチウムイオン二次電池SCiBと車両用電源システム(SIV)を組合わせた車上バッテリシステムを開発したと発表。このシステムは、東武鉄道<9001>(東証プライム)の新型車両向けに採用された。2024年度から順次納入する予定。

■東武鉄道の新型車両に車上バッテリシステムを採用

 今回採用されたのは、東武鉄道がCO2排出量削減の取組みとして2024年度から順次導入を開始予定である東武アーバンパークライン向け新型車両向け車上バッテリシステム。列車がブレーキを掛けた際に発生する回生エネルギーを蓄電池に蓄え、空調などの補助電力の一部として活用することで、省エネ運転・CO2削減に貢献する。さらに装置故障等の非常時には走行に必要なブレーキ用コンプレッサ等への電源の供給を行い、冗長性を確保する。

 蓄電池には同社グループのリチウムイオン二次電池SCiBが使用されている。SCiBは、高い安全性、2万回以上の充放電が可能な長寿命、-30℃の環境下にも耐え得る低温度動作などの優れた特性を有している。特に安全性においては、外圧が加えられて内部短絡が生じても異常発熱や発火を起こしにくい構造となっている。

 同社は、2014年にSCiBを使用した地上用回生電力貯蔵装置(Traction Energy Storage System以下、TESS)を東武アーバンパークライン向けに納入している。SCiBを使用した車上バッテリシステムとTESSの組み合わせは初めてである。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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