加賀電子、くすりの窓口およびツルハと共同で「企業向け処方薬デリバリーサービス」を開発、本社ビル内に「処方箋受付機」と「受取ロッカー」を設置、運用開始

 加賀電子<8154>(東証プライム)は23日、くすりの窓口<5592>(東証グロース)とツルハホールディングス<3391>(東証プライム)グループのツルハの3社共同で、調剤薬局へ行かずに職場内で処方薬が受け取れる、国内初となる「企業向け処方薬デリバリーサービスを開発したと発表。

 また、その第1号案件として、同社本社ビル内に「処方箋受付機」と「受取ロッカー」を設置し、10月23日から運用を開始した。

■サービスの概要

 通常、処方薬を受け取るためには、調剤薬局に処方箋を持っていく必要がある。薬の種類によっては、複数の医薬品の混合、錠剤の粉砕作業、1回で服用する分の薬の分包など、多くの待ち時間が発生することも少なくない。

 同サービスは、企業内に設置した「処方箋受付機」で処方箋を読み取り、薬剤師へ送信することで、オンライン服薬指導を受けることができ、さらに専用の「受取ロッカー」を通じて処方薬を受け取ることができるため、受付の手続きや調剤の時間を待つ必要がなくなった。

 近年、薬局やコンビニエンスストアでも受取ロッカーを設置する同様のサービスが見られますが、同サービスの最大の特徴は、職場内に専用の機器を設置する「職医一体」の環境を実現し、オフィス内で自分の都合が良い時に薬を確実に受け取れ、忙しい時間を有効活用できることにある。

 同サービスの開発にあたっては、「くすりの窓口」がネットワークシステムを構築、ツルハが展開するドラッグストア「ツルハドラッグ」がオンライン服薬指導、処方箋の処理と処方薬の配達を行い、同社は、同サービスの提案・販売を行う。

■本社ビルへのサービス導入

 同社グループでは、「人こそが最大の財産」の考え方のもと、人財の多様性と働き方の多様性を活かすダイバーシティ経営を推進している。また、従業員全員が自らの意思で健康の維持・向上に努められるよう、さまざまな健康促進の取り組みを行っている。

 同社本社ビルへの導入は、それらを一層推進するための施策であり、従業員は仕事をしながら自分の都合の良い時間に薬が受け取れるようになることで、多様な働き方が促進されるとともに、これまで薬の受取りに費やしていた時間を短縮でき、利便性向上に加えて業務効率の向上も期待できる。平日13時までに受付機で処方箋を送信すれば、翌日13時には処方薬を受け取れる仕組みで、支払いはクレジットカードによって行う。

 コロナ禍を契機に医療機関における電話・オンライン診療が普及しつつあるなか、処方薬受け取りの利便性向上が医療機関での受診促進につながる効果も期待され、同社の健康経営の一環としても取り組むものである。なお、同社グループ従業員はもとより、顧客や近隣オフィスで働いている方などの利用も見込まれ、地域・社会に対する貢献にもつながるものと考えているとしている。

■今後の展開

 同社は、「中期経営計画2024」において、ヘルスケア領域を高い成長性や収益性が見込める成長分野の一つに掲げている。独立系のエレクトロニクス総合商社として築いてきた数多くの仕入先様・お客様をはじめとした取引先に対して本サービスの導入提案を行い、受取ロッカーの拡販による収益拡大を企図するとともに、取引先における健康経営を後押しし、地域・社会の発展に貢献していくとしている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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