建設技術研究所、空港施設など4社、空飛ぶクルマの沖縄県初・離島初試験飛行に成功、沖縄県伊平屋島で実施

■都市部での渋滞緩和に期待、海上2地点間飛行に成功

 建設技術研究所<9621>(東証プライム)、日本空港コンサルタンツ、空港施設<8864>(東証プライム)、AirXの4社は9日、6月7日に沖縄県伊平屋島において、次世代の新たな交通システムである「空飛ぶクルマ」の試験飛行を関係者や島民が見守る中、無事、成功させたと発表。

 「空飛ぶクルマ」は、人の移動や物流の概念を大きく変え、人々の生活や地域に新たな価値と活力をもたらす可能性を秘めている。4社は、今回の試験飛行の経験を活かし、今後とも「空飛ぶクルマ」の社会実装に貢献していくとしている。

(1)背景
 近年、MaaS(サービスとしての移動)や自動運転車、バイクシェアや電動キックボード等、人の移動を担う新たな概念や技術が導入されており、人やモノ移動に関する概念が変化してきている。「空飛ぶクルマ」は、「陸」に比べて活用が進んでいない「空」での移動を担う新モビリティであり、普及が進めば都市部での渋滞緩和、CO2排出削減といった社会課題の解決に寄与するものとして期待されている。わが国では、「空の移動革命に向けた官民協議会」を中心として、2025年の大阪・関西万博をひとつのマイルストーンとして空飛ぶクルマの社会実装に向けた官民一体となった取り組みが進められている。

(2)今回実施した試験飛行の概要
 今回の試験飛行は、沖縄県内、かつ、離島をフィールドとしたものとしては国内初の取り組みである。さらに、海上の2地点間飛行も国内初(アジアでも初)となる。従来までの飛行試験は、限定的なエリアの中で実施されてきたが、今回の試験飛行は、離島などにおける本格実装に向けた一歩となるものと考える。

(3)試験飛行において検証した事項
 今回の試験飛行を通して、4社は、今後の本格的な社会実装に向け、以下の事項を検証した。

(4)今後の展開
 同試験飛行で得た知見を活かし、全国各地で実証実験の実施や商用運航の可能性を検討していく等、空飛ぶクルマの社会実装を通して、日本が抱える社会課題の改善・解決や新たな価値の創出を目指していく。

【試験飛行の実施概要】

・実施日時:2023年6月7日(水)
・実施場所:沖縄県伊平屋村 米崎キャンプ場~野甫浦港付近
・実施者:株式会社建設技術研究所、株式会社日本空港コンサルタンツ、空港施設株式会社、株式会社AirX
・使用機材:EHang216(株式会社AirX所有)、動力:電力、航続可能距離:35km
・飛行概要:空飛ぶクルマにより米崎キャンプ場~海を隔てた野甫港までの海上2地点間を飛行、飛行距離:往復約2km

・実施状況
「空飛ぶクルマは」、「伊平屋ブルー」に染まる海上の2地点間をスムーズに運航した。会場では、関係者のほか、地元の方や小学生が見学に訪れ、試験飛行の状況を見届けた。

・各社の役割
【株式会社建設技術研究所】
 空飛ぶクルマのビジネスモデル検討
 空飛ぶクルマの飛行に際しての騒音、風速の計測・評価
 空飛ぶクルマの社会的効果の試算
【株式会社日本空港コンサルタンツ】
 プロジェクト全体取りまとめ
 空域設計 離着陸場の仕様検討・設計(灯火を含む)
【空港施設株式会社】
 離着陸場の運営・運用に関する検討
 付帯施設・設備に関する運用検討
【株式会社AirX】
 空飛ぶクルマの機材提供
 運航および安全のオペレーション
 予約システム及びチェックインシステムの検討
(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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