【株式市場特集】9月中間期末の高配当利回り株と分割株を狙え!トリプル権利取りでトリプル安を乗り切る

■9月中間期末の注目銘柄と戦略

 今週の当特集は、9月中間期末を前にインカムゲイン狙いの高配当利回り株の配当権利取りをリスクを軽減しつつリターンも実現できる有力選択肢として取り上げることにした。これに加えて増配と自己株式取得を並行実施し総還元性向の向上に意欲的な銘柄の配当権利取り、株式分割株の権利取りと3本柱とすれば、債券安、株安、円安のトリプル安をカバーするトリプル権利取りとなる。白旗を掲げる前に取り敢えず反旗を翻し、権利取りから権利落ち後の秋相場へつなぐ活路を拓く回り道投資ににトライするのも一考余地がありそうだ。

■ベスト8銘柄は利回り5%超、PER11倍以下で高総還元性向株にも妙味

 エスケーエレクトロニクスに並び高配当ランニングの上位にランクされ、なおかつ9月中間期配当を実施予定のベストセブンをコード番号順に上げると次の通りとなる。ユナイテッド<2497>(東証グロース)、イーグランド<3294>(東証スタンダード)、宮地エンジニアリンググループ<3431>(東証プライム)、神戸製鋼所<5406>(東証プライム)、アールビバン<7523>(東証スタンダード)、ムトー精工<7927>(東証スタンダード)、MIRARTHホールディングス<8897>(東証プライム)である。年間配当利回りは、すべて5%以上であり、PER評価は、最割安の神戸製鋼所の5.4倍から最も高い宮地エンジニアリングの11.0倍まで市場平均を下回っている。このうちユナイテッドと宮地エンジニアリングは、株式分割とともに実質増配としており、神戸製鋼所は、前週末18日に証券会社の投資判断引き下げで急反落したが、突っ込み買い妙味を示唆している。

 総還元性向や配当性向を高水準に維持している割安株には、安藤ハザマ<1719>(東証プライム)、帝国電機製作所<6333>(東証プライム)、酒井重工業<6358>(東証プライム)、ネットワンシステムズ<7518>(東証プライム)、JR九州<9142>(東証プライム)が上げられ、PERは11倍台~13倍台、配当利回りは3%~5%となっており、中間期配当の権利取りに一考余地がありそうだ。

■株式分割銘柄は業績上方修正・好決算が目立ち一部実質増配組も

 株式分割は本来、投資バリュー的には中立カタリストだが、2024年にスタートする新NISA(少額投資非課税制度)により先々需給が好転する期待が底流する。9月27日を権利付き最終日に株式分割を予定する割安株を同じくコード番号順に上げると、日本道路<1884>(東証プライム)、ダイダン<1980>(東証プライム)、東京エレクトロンデバイス<2760>(東証プライム)、宮地エンジニアリンググループ、桜護謨<5189>(東証スタンダード)、品川リフラクトリーズ<5351>(東証プライム)、ホンダ<7267>(東証プライム)、高島<8007>(東証プライム)、第一実業<8059>)東証プライム)となる。PER評価は、品川リフラクトリーズの4.7倍から日本道路の12.2倍までに分布し、年間配当利回りも、株式分割勘案で実質的に増配する銘柄も目立って3%~5%と市場平均を上回る銘柄も少なくない。前記のSCREENホールディングスもPER11倍台で、このほかローム<6963>(東証プライム)、村田製作所<6981>(東証プライム)のハイテク株も株式分割を予定しており、エヌビディアの決算動向次第では、権利取り妙味がありそうだ。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■全従業員にAI活用徹底、業務改革を本格化  LINEヤフー<4689>(東証プライム)は7月14…
  2. ■50年以上親しまれたかぜ薬が国内市場から姿を消す?  大正製薬は7月14日、塗るかぜ薬「ヴイック…
  3. ■鈴鹿8耐で新型CBコンセプト登場  ホンダ<7267>(東証プライム)は7月11日、大型ロードス…
2025年9月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ピックアップ記事

  1. ■01銘柄:往年の主力株が再評価、低PER・PBRで買い候補に  今週の当コラムでは、買い遅れカバ…
  2. ■日米同時最高値への買い遅れは「TOPIXコア30」と「01銘柄」の出遅れ株でカバー  日米同時最…
  3. ■東京株、NYダウ反落と首相辞任で先行き不透明  東京株式市場は米国雇用統計の弱含みでNYダウが反…
  4. ■株式分割銘柄:62社に拡大、投資単位引き下げで流動性向上  選り取り見取りで目移りがしそうだ。今…
  5. ■金先物相場を背景に産金株が収益拡大の余地を示す  東京市場では金価格の上昇を背景に産金株が年初来…
  6. ■大統領の交渉術が金融市場を左右し投資家心理に波及  米国のトランプ大統領は、ギリシャ神話に登場す…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る