大正製薬、健康ビッグデータで「インフルエンザにかかりやすい人」5タイプ可視化

■AIとベイジアンネットワーク解析で165項目を抽出、複雑な因果関係を構造化

 大正製薬は11月20日、弘前大学と京都大学との共同研究により、健康ビッグデータ解析から「インフルエンザにかかりやすい人」の特徴を5タイプに分類した成果を発表した。調査は弘前大学COI-NEXT拠点が青森県弘前市で毎年実施する「岩木健康増進プロジェクト健診(IHPP)」の1,000人規模・3,000項目以上の健康データを活用し、AIとベイジアンネットワーク解析を組み合わせて行われた。インフルエンザ発症要因165項目を抽出し、従来困難だった100項目超の因果構造を同時に可視化した点が特徴である。研究成果は2025年8月に国際学術誌Scientific Reportsに掲載されており、流行が早期から拡大し重症化しやすい「A香港型(H3/N2)」が主体となる今季の感染状況とも関連性を有するとみられる。

 解析では、血糖が高め、肺炎の既往、多忙・睡眠不足、栄養不良、アレルギー体質の5タイプが感染リスクを高める傾向として示された。特に複数要因が重なるグループでは発症リスクが約3.6倍に上り、体質・生活習慣の連動が感染に影響する点を裏付けた。血糖関連項目の上昇や睡眠不足、栄養の偏り、呼吸器の脆弱性など、多方面の因子が互いに関係し合う構造を明確にしたことで、今後は個別性を踏まえたオーダーメイド型の対策への応用が期待される。また、同解析手法はインフルエンザ以外の感染症や生活習慣病研究にも展開可能とされる。

 内科医・久住英二氏は、5タイプに応じた予防策として、血糖コントロールを意識した食事法、呼吸器を守る生活環境の整備、睡眠の質向上、野菜や良質なたんぱく質を含む食習慣の改善、抗炎症作用を意識した食材の活用などを挙げた。さらに今季は医療機関の逼迫が懸念されるため、市販薬や抗原検査キットを備えるセルフメディケーションの重要性も指摘した。症状に応じた受診判断、水分補給や休養の基本、重症化の兆候への注意など、家庭での初期対応と正しい判断が、適切な医療資源の活用につながるとしている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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