空間DXをリードするイトーキ、ifLinkオープンコミュニティにてIoTを活用して「働く」と「休憩」の最適解の共創を目指してスタート

■ワークショップから見えた二大課題は休憩の「促し方」と「質の向上」

 イトーキ<7972>(東証プライム)は、現在、DX人財の育成ならびにDX関連のデジタルスキル向上に力を入れている。その一環として、本年初頭にIoTプラットフォームを提供する一般社団法人ifLinkオープンコミュニティに入会した。異業種の皆様とオープンイノベーションに挑戦し、快適な「休憩」時間を過ごすことで「働く」をアップデートするための共創を目指して始動する。

■「休憩」に着目した背景

 同社では業務の活動に応じて最も生産性高く働ける場所、時間、相手をオフィスワーカー自ら選択する働き方である、ABW(Activity Based Working)を推奨しており、ワークスタイル戦略のひとつとして提案している。具体的な活動として、「個人で集中作業を行う」「みんなでアイデアを出し合う」「リラックスする」など業務上の10の活動が設定されている。

 今回実施したワークショップではこの10の活動にもある「リチャージ」すなわち一般的な意味での「休憩」に着目した。休憩をより充実させることで生産性や働く人との関係性が向上し、個人と組織双方にメリットをもたらすことが可能と考える。

■ワークショップの内容

 同ワークショップは、ifLinkオープンコミュニティの活動としてイトーキの自主企画により実施された。コミュニティメンバーとともに、働くと休憩の関係性の再考や、理想の休憩を実現する方法を求めてグループワークを進めたところ、昨今のオフィスにおけるフリーアドレスの定着や、ハイブリッドワークを中心とした新しいワークスタイルの影響もあり、休憩に関する課題が顕在化していることが浮き彫りになった。

 また、様々な課題をIoTの活用で解決するユニークなアイデアが生まれた。例えば、「癒しが不足しているオフィスにおいて、身体データのセンシングにより疲労の蓄積を自動計測し、疲労度合いに応じて様々なパターンのバーチャル動物が出現してリラックスできる」、「上司、部下、同僚をコーヒーブレイクに誘いづらい環境下において、業務ツールのサブアイコンにて各自休憩の意思表示をすることにより、ランダムマッチングさせた結果を自動表示し、ペアでの休憩を促す」といったアイデアである。

■ワークショップの結果

 最終的に勤務中の休憩に関しては、「休憩を促す」と「休憩の質を上げる」二つの課題かつ要望に集約される結果となった。前者では、スケジュールを調整して休憩の時間を確保したい、長い会議の間にリフレッシュする時間を作りたい、休憩の取得について周囲の理解を促したいといった課題が顕著だった。後者は、社内の知り合いを増やしたいけど業務以外のきっかけがない、休憩時間に他部署の人と話してみたい、話したいけど、話しかけることにハードルを感じる、といった課題が顕著だった。

■展望

 今後は、ワークショップの結果からifLinkオープンコミュニティのメンバーと休憩の課題解決に向けて議論を進めていく。サービス開発を視野に、より詳細なアイデア設計とプロトタイプの開発、検証の取り組みを推進する予定である。また、併せて社内外でのネットワークキング、技術分野の越境交流を通して、DX人財の育成に取り組んでいくという。同IoTプロジェクトの進捗に関する情報は、今後プレスリリースなどで案内するとしている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■東京・愛知・兵庫で屋外広告も掲出、号外や無料バッティング企画も実施  Major League …
  2. ■新生児対象の臨床試験で抗炎症作用と菌叢改善を実証  森永乳業<2264>(東証プライム)は7月2…
  3. ■「日本栄養・食糧学会大会」で研究成果発表、科学的根拠を提示  味の素<2802>(東証プライム)…
2025年9月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ピックアップ記事

  1. ■東証市場、主力株急落と中小型株逆行高で投資戦略二極化  証市場は9月19日に主力株の急落と中小型…
  2. どう見るこの相場
    ■プライム市場の需給悪化を警戒し、個人投資家は新興市場へ資金を逃避  「桐一葉 落ちて天下の秋を知…
  3. ■01銘柄:往年の主力株が再評価、低PER・PBRで買い候補に  今週の当コラムでは、買い遅れカバ…
  4. ■日米同時最高値への買い遅れは「TOPIXコア30」と「01銘柄」の出遅れ株でカバー  日米同時最…
  5. ■東京株、NYダウ反落と首相辞任で先行き不透明  東京株式市場は米国雇用統計の弱含みでNYダウが反…
  6. ■株式分割銘柄:62社に拡大、投資単位引き下げで流動性向上  選り取り見取りで目移りがしそうだ。今…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る