【どう見るこの株】G-FACTORYは赤字業績が続くが先行投資の収穫期入りを期待

■ダブルボトム形成を示唆し、下値不安後退

 G-FACTORY<3474>(東証グロース)は、2月15日につけた年初来安値322円からの底上げ幅を拡大させている。今2024年12月期業績は、前期に続く赤字が予想されているが、大型店舗出店や海外展開、業容拡大にともなう採用拡大・人件費増など先行投資負担によるもので、赤字幅自体も縮小が見込まれていることから、先行投資の収穫期入りを期待して売られ過ぎ修正買いが再燃した。テクニカル的にも前期の四半期決算の発表のたびに下値を探り、昨年11月には320円、今年2月には322円と売られて調整し、ダブルボトム形成を示唆したことも、下値不安後退として買い手掛かり視されている。

■経営サポート事業が続伸し前期出店の大型店舗や海外店舗も上乗せ

 同社の今2024年12月期業績は、売り上げ62億6100万円(前期比11.8%増)、営業利益1600万円の赤字(前期は3900万円の赤字)、経常利益2700万円の赤字(同6400万円の赤字)、純利益7000万円の赤字(同1億9400万円の赤字)と2期連続の赤字が見込まれている。経営サポート事業では、外食店舗の出店希望顧客への物件サポートやベトナムで人材を確保する外国人人材サポートサービスなどが続伸し、飲食事業も、インバウンド需要の回復に前期出店の福岡の大型店舗9店舗やベトナム、シンガポールに出店した複数店舗の売り上げが上乗せとなるが、業容拡大に向けた新規採用による人件費増、先行投資による減価償却負担などが重なり連続赤字を見込んでいる。

 ただ赤字幅自体は、前期より縮小しており、同社では管理体制を強化して来2025年12月期の黒字転換につなげる。また福岡で大型店舗を展開している子会社のM.I.T.を吸収合併して連携を強化し、グループ経営を効率化させ、経営資源の有効活用も進める。

■ダブルボトムから底上げ転換しまず年初来高値418円を目指す

 株価は、昨年11月の前期業績の下方修正では320円安値まで売られ、今年1月には「名代 宇奈とと」の期間限定メニュー「ギガ玉丼+」などの高人気で年初来高値418円まで出直ったが、今期業績の連続赤字予想で322円と再調整し、ダブルボトムを形成して底上げ途上にある。インバウンド需要回復や行楽シーズン入りも加わって一段の戻りを探りまず年初来高値418円を目指そう。(情報提供:日本インタビュ新聞社・Media-IR 株式投資情報編集部)

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