【注目銘柄】アルファは3Q高進捗率業績を手掛かりに業績再上方修正・大幅復配を見直し反発

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 アルファ<4760>(東証スタンダード)は、前日17日に25円高の1810円と6営業日ぶりに反発して引けた。同社株は、今年7月12日に発表した今2024年8月期第3四半期(2023年9月~2024年5月期、3Q)業績が黒字転換したものの、これに先立って7月5日に今8月期通期業績の上方修正と復配幅の大幅増配を発表してストップ高しており、材料織り込み済みとして利益確定売りに押されて調整してきた。ただ目先調整一巡感から、3Q業績が、高利益進捗して上方修正された通期予想業績を上回ったことを手掛かりに割安修正へ向け打診買いが再燃した。株価特性的にも業績感応度が高く、これまで何回も発表した上方修正とともに連続ストップ高と急騰しており、再現期待を高め側面支援材料視されている。

■店頭販促のノベルティやクローズドキャンペーンの受注が拡大

 3Q業績は、売り上げ46億8100万円(前年同期比15.3%増)、営業利益1億2500万円(前年同期は2億3400万円の赤字)、経常利益1億1900万円(同2億1000万円の赤字)、純利益1億5300万円(同2億4000万円の赤字)と黒字転換して着地した。店頭販売の販促広告大手として食品、飲料メーカーなどからのノベルティやクローズドキャンペーンの受注が拡大したことなどが要因となった。

 一方、今8月期業績は、昨年12月に子会社の固定資産売却益の寄与で純利益を上方修正したあと、今年4月には今期2Q累計業績を上方修正し、7月5日には今8月期通期業績を上方修正した。通期業績は、期初予想より売り上げを1億円、営業利益を2000万円、経常利益を2500万円、純利益を3900万円それぞれ引き上げ、売り上げ59億300万円(前期比10.2%増)、営業利益7000万円(前期は3億1400万円の赤字)、経常利益6500万円(同3億700万円の赤字)、純利益1億円(同3億9300万円の赤字)と見込んだ。3Q業績は、利益がこの通期予想業績を5300万円~5500万円上回る高利益進捗となった。配当は、昨年10月の前期業績の再下方修正とともに前々期の年間30円から無配に下方修正し、今期は、期初の黒字転換予想から5円配当として復配を予定していた。その復配幅を7月の通期業績上方修正とともに45円増配し年間50円に引き上げる。

■PER14倍の割安修正でストップ高特性も発揮しまず直近高値奪回

 株価は、今期第1四半期の黒字転換着地で合計5回のストップ高を交えて1880円と7割高し、今期2Q累計業績の上方修正でも4回ストップ高して年初来高値3055円まで買い進まれ、その後の往って来いの調整安値1694円安値からも2回ストップ高して2709円へリバウンドするなどストップ高特性を発揮した。7月の今8月期業績の上方修正と復配幅の拡大でも窓を開けるストップ高で2066円へ急伸したものの、3Q決算発表では材料出尽くしとして窓埋めの調整を続けてきた。PERは14.5倍、配当利回りは2.76%と割安であり、急騰特性を手掛かりにまず直近高値2066円の奪回に進もう。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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