【注目銘柄】伊藤ハム米久ホールディングスは記念増配と値上げに信用好需給が絡み強弱感

■株価高値圏で利益確定売りと買い戻しが交錯

 伊藤ハム米久ホールディングス<2296>(東証プライム)は、前日1日に10円安の4175円と3営業日続落して引けた。日経平均株価が、取引時間中の434円高から一時、79円安と下ぶれ大引けでは6円高の小幅反発にとどまったことから、今年3月27日に記念増配発表を歓迎して窓を開けて株式併合後の高値4285円まで急伸した同社株にも目先の利益を確定する売り物が続いた。ただ取引時間中には55円高と反発する場面もあり、この2026年3月期に予定している記念配当だけで配当利回りが4%を超え、さらに5月1日には製品価格値上げを予定していることから今年5月2日発表予定の3月期決算発表時の2026年3月期の業績・普通配当のガイダンスに期待する買い物も交錯した。株式需給にも、足元の株価急伸で信用売り残が積み上がり薄めながら売り長となっている好需給も加わり高値で強弱感が拮抗している。

■5月2日予定の決算発表時の業績・普通配当ガイダンスが焦点化

 記念配当は、2016年4月に伊藤ハムと米久が経営統合して10周年となることが理由で、総額100億円の株主還元を実施するために2026年3月期第1四半期に85円、第3四半期に95円の合計175円を予定している。普通配当は、未定としているが、目下集計中の2025年3月期では第2四半期(中間配当)75円、期末配当75円の年間145円を実施予定であり、5月2日に発表予定の2026年3月期の普通配当のガイダンス次第では配当利回りはさらに上ぶれる可能性もある。

 一方、目下集計作業に入った2025年3月期業績は、期中の昨年10月、今年2月と2回下方修正されるなど伸び悩んだ。食肉事業では市況要因による国内事業の収益悪化、海外事業では調達コストの上昇、加工食品事業では販売数量減少と主原料価格の上昇などが要因となったもので、売り上げ9850億円(前の期比3.1%増)、営業利益195億円(同12.7%減)、経常利益210億円(同19.3%減)、純利益130億円(同16.4%減)と増収・連続減益が見込まれている。ただ5月1日にはハム・ソーセージ、調理加工食品などを約2%~23%値上げすることを予定しており、この業績寄与が5月2日の決算発表時の業績ガイダンスにどう反映されるか注目される。なお記念配当発表時の株価急騰時には、このやや不調な業績推移も重なって信用売り残が積み上がり信用倍率は0.22倍と売り長となった。

■記念配当だけで配当利回りは4%を超え売り方・買い方の信用攻防も激化

 株価は、今年2月の2回目の業績下方修正で年初来安値3675円へ下ぶれ、製品価格値上げ発表で3800円台へリバウンドし、記念配当発表とともに窓を開けて株式併合(2023年4月)後の高値4285円まで急騰し高値もみ合いを続けている。記念配当の配当利回りは4.19%に達し、PBRも0.83倍と割り負けを示唆しており、売り方の買い戻しなどの信用攻防次第では再騰の可能性もあり、下値買いも一考余地がありそうだ。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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