ミロク情報サービスは25年3月期1Q小幅営業・経常減益、積極的な事業展開で収益拡大基調

(決算速報)
 ミロク情報サービス<9928>(東証プライム)は、7月31日の取引時間終了後に25年3月期第1四半期連結業績を発表した。小幅営業・経常減益だった。売上面は主力のERP製品が概ね順調に推移して増収だが、人的資本投資による人件費増加、売上拡大に伴う仕入原価の増加などが影響した。ただし通期の増収増益予想を据え置いた。新規顧客獲得やサブスクリプション型への移行加速などにより、人件費増加などを吸収する見込みだ。積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。株価は戻り高値園で上げ一服の形となったが、調整一巡して上値を試す展開を期待したい。

■25年3月期1Q小幅営業・経常減益、通期増収増益予想据え置き

 25年3月期第1四半期の連結業績は、売上高が前年同期比6.4%増の111億57百万円で、営業利益が4.0%減の13億73百万円、経常利益が4.2%減の13億94百万円、親会社株主帰属四半期純利益が20.2%増の11億18百万円だった。

 小幅営業・経常減益だった。売上面は主力のERP製品が概ね順調に推移して増収だが、人的資本投資による人件費増加、売上拡大に伴う仕入原価の増加などが影響した。なお純利益は特別利益に投資有価証券売却益2億64百万円を計上したため大幅増益だった。

 品目別売上高は、システム導入契約売上高が0.9%増の59億56百万円(ハードウェアが24.0%増の11億94百万円、ソフトウェアが12.3%減の29億67百万円、システム導入支援サービスのユースウェアが15.4%増の17億94百万円)、サービス収入が17.2%増の44億66百万円(会計事務所向け総合保守サービスTVSが1.5%増の6億45百万円、ソフトウェア使用料収入が40.7%増の17億18百万円、企業向けソフトウェア運用支援サービス収入が5.9%増の15億35百万円、ハードウェア・ネットワーク保守サービス収入が7.1%増の4億12百万円、サプライ・オフィス用品が30.9%増の1億54百万円)だった。中堅・中小企業向けERP製品のサブスクリプション型への移行促進により、ソフトウェア使用料収入などストック型のサービス収入が大幅に伸長した。

 通期連結業績予想は据え置いて売上高が24年3月期比3.5%増の455億円、営業利益が10.3%増の67億40百万円、経常利益が7.0%増の67億50百万円、親会社株主帰属当期純利益が4.7%増の44億40百万円としている。配当予想は24年3月期比5円増配の55円(期末一括)としている。連続増配で予想配当性向は37.1%となる。

 増収増益・連続増配予想としている。新規顧客獲得による顧客基盤の拡大、サブスクリプション型への移行加速などにより、人件費増加などを吸収する見込みだ。第1四半期の進捗率は売上高25%、営業利益20%、経常利益21%、親会社株主帰属当期純利益25%である。積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。

■株価は調整一巡

 株価は戻り高値園で上げ一服の形となったが、調整一巡して上値を試す展開を期待したい。7月31日の終値は1953円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS148円40銭で算出)は約13倍、今期予想配当利回り(会社予想の55円で算出)は約2.8%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS892円77銭で算出)は約2.2倍、そして時価総額は約680億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■9割超が対策を実施も、「WBGT」の認知は依然として低調  帝国データバンクの調査により、「熱中…
  2. ■「変身と成長」掲げ1300億円の積極投資、収益構造の転換図る  吉野家ホールディングス<9861…
  3. ■人手不足を補いながら顧客満足度の向上に貢献  シャープ<6753>(東証プライム)は5月20日、…
2025年6月
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
30  

ピックアップ記事

  1. ■選挙関連の「新三羽烏」の株価動向をウオッチ  足元では野党が石破内閣への内閣不信認決議案提出を見…
  2. どう見るこの相場
    ■米、イラン核施設を電撃空爆、緊張激化へ  「2週間以内」と言っていたのが、わずか「2日」である。…
  3. ■イスラエル・イラン衝突でリスク回避売りが優勢に  イスラエルのイラン攻撃を受け、13日の日経平均…
  4. ■ホルムズ海峡封鎖なら「油の一滴は血の一滴」、日本経済は瀬戸際へ  コメ価格が高騰する「食料安全保…
  5. ■トランプリスク回避へ、大谷・藤井・大の里株が浮上  『おーいお茶』を展開する伊藤園<2593>は…
  6. ■昭和の象徴、長嶋茂雄さん死去  またまた「昭和は遠くなりにけり」である。プロ野球のスパースター選…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る