アルコニックスは25年3月期1Q大幅増益、需要回復と価格転嫁が奏功

(決算速報)
 アルコニックス<3036>(東証プライム)は8月5日の取引時間中に25年3月期第1四半期連結業績を発表した。商社・流通分野における販売数量の増加、ニッケル原料取引の収益率改善、製造分野における価格転嫁の進展などにより大幅増益だった。そして通期予想を据え置いた。需要・市況の回復、価格転嫁やコスト改善の進展などの効果により大幅増益、そして連続増配予想としている。積極的な事業展開で収益改善基調だろう。株価は地合い悪化の影響で急落して一気に年初来安値を更新したが、売られ過ぎ感を強めている。高配当利回りや1倍割れの低PBRなど指標面の割安感も評価材料であり、売り一巡して出直りを期待したい。

■25年3月期1Q大幅増益、通期大幅増益予想据え置き

 25年3月期第1四半期の連結業績は、売上高が前年同期比8.2%増の458億50百万円、営業利益が13.0%増の18億02百万円、経常利益が35.8%増の20億78百万円、親会社株主帰属四半期純利益が50.2%増の12億89百万円だった。

 商社・流通分野における販売数量の増加、ニッケル原料取引の収益率改善、製造分野における価格転嫁の進展などにより大幅増益だった。営業外では為替差損益が2億78百万円改善(前期は為替差損1億43百万円、当期は為替差益1億35百万円)した。

 セグメント別利益(消去前経常利益)は、商社流通の電子機能材が65.1%増の7億20百万円、商社流通のアルミ銅が144.2%増の4億49百万円、製造の装置材料が61百万円(前年同期は99百万円の損失)、製造の金属加工が15.8%減の8億47百万円だった。

 商社流通の電子機能材は、二次電池用材料や金属添加用合金鉄の販売が好調だったことに加え、ニッケル原料取引の収益率が改善したことも寄与して大幅増益だった。商社流通のアルミ銅は、ダイカストメーカー向けアルミ地金需要の好調、事業取得した医療用チタン素材の寄与、銅スクラップの需要回復、銅板条の販売量増加、費用増加分の販売価格への転嫁進展などにより大幅増益だった。

 製造の装置材料は、自動車・家電用カーボンブラシや米国におけるメッキ材料の販売が好調に推移し、製造原価上昇分の販売価格への転嫁も寄与して黒字転換した。製造の金属加工は、半導体実装装置用部品や金属端子部品の販売が好調だったが、半導体実装装置用部品で収益率の低い製品の出荷が多かった影響で減益だった。

 通期の連結業績予想は据え置いて、売上高が24年3月期比5.8%増の1850億円、営業利益が31.8%増の72億円、経常利益が32.2%増の72億円、親会社株主帰属当期純利益が181.6%増の45億円、そしてEBITDA(参考)が14.1%増の117億円としている。配当予想については、24年3月期比3円増配の58円(第2四半期末29円、期末29円)としている。連続増配で予想配当性向は38.8%となる。

 セグメント別利益(消去前経常利益)の計画は、商社流通が27.4%増の26億円(電子機能材が26.4%増の22億40百万円、アルミ銅が33.2%増の4億円)で、製造が34.5%増の46億円(装置材料が36.1%増の13億円、金属加工が33.8%増の33億円)としている。

 需要・市況の回復、価格転嫁やコスト改善の進展などの効果により大幅増益、そして連続増配予想としている。積極的な事業展開で収益改善基調だろう。

■株価は売られ過ぎ感

 株価は地合い悪化の影響で急落して一気に年初来安値を更新したが、売られ過ぎ感を強めている。高配当利回りや1倍割れの低PBRなど指標面の割安感も評価材料であり、売り一巡して出直りを期待したい。8月5日の終値は1241円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS149円31銭で算出)は約8倍、今期予想配当利回り(会社予想の58円で算出)は約4.7%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS2180円07銭で算出)は約0.6倍、そして時価総額は約386億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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