ディ・アイ・システムは22年9月期1Q概ね順調、通期増収増益予想据え置き

(決算速報)
 ディ・アイ・システム<4421>(JQ、新市場区分スタンダード)は2月14日の取引時間終了後に22年9月期第1四半期連結業績を発表した。主力のシステムインテグレーション事業を中心に概ね順調だった。そして通期増収増益予想を据え置いた。顧客企業のDX推進を支援するためのサービス提供を拡充させる方針だ。需要が高水準に推移して収益拡大基調だろう。株価は第1四半期連結業績を嫌気する形で昨年来安値を更新したが、目先的な売り一巡して出直りを期待したい。

■22年9月期1Qは概ね順調、通期増収増益予想据え置き

 22年9月期第1四半期の連結業績(収益認識会計基準適用のため前年比増減率は非記載)は、売上高が12億07百万円、営業利益が33百万円、経常利益が32百万円、親会社株主帰属四半期純利益が21百万円だった。

 収益認識会計基準適用前の前年同期(売上高10億60百万円、営業利益52百万円、経常利益52百万円、親会社株主帰属四半期純利益35百万円)との単純比較では増収・減益の形となる。なお収益認識会計基準適用の影響額として、売上高と売上原価がそれぞれ19百万円増加したが、営業利益、経常利益、税金等調整前四半期純利益への影響はなかった。影響は軽微である。

 主力のシステムインテグレーション事業は、売上高が11億97百万円(収益認識会計基準適用前の前年同期は10億45百万円)で、利益(全社費用等調整前営業利益)が2億24百万円(同2億14百万円)だった。クラウド管理ソリューション関連、ワークフロー関連、セキュリティ関連などの引き合いが増加して順調だった。

 教育サービス事業は売上高が12百万円(同16百万円)で、利益が4百万円(同4百万円)だった。リモート研修サービスなどが堅調だった。
 
 通期連結業績予想は据え置いて売上高が54億24百万円、営業利益が2億41百万円、経常利益が2億40百万円、親会社株主帰属当期純利益が1億61百万円としている。配当予想は21年9月期と同額の12円50銭(期末一括)としている。

 収益認識会計基準適用のため前年比増減率は非記載だが、収益認識会計基準適用前の21年9月期との単純比較で売上高は16.5%増、営業利益は18.0%増、経常利益は15.8%増、親会社株主帰属当期純利益は8.4%増となる。実質的に増収増益予想である。

 セグメント別の計画は、システムインテグレーション事業の売上高が16.6%増の51億38百万円で利益が16.0%増の9億94百万円、教育サービス事業の売上高が15.5%増の2億86百万円で利益が21.7%増の1億円としている。

 第1四半期の進捗率は、売上高が22.3%、営業利益が13.7%、経常利益が13.3%、親会社株主帰属当期純利益が13.0%と低水準の形だが、顧客の検収時期の関係で第2四半期(1月~3月)および第4四半期(7月~9月)の構成比が高くなる傾向があることを考慮すれば、概ね順調な水準と言えるだろう。

 更なる成長に向けて、顧客企業のDX推進を支援するためのサービス提供を拡充させる方針だ。需要が高水準に推移し、元請け案件の増加も寄与して収益拡大基調だろう。

■株価は目先的な売り一巡

 株価(21年1月1日付で株式2分割)は第1四半期連結業績を嫌気する形で昨年来安値を更新したが、目先的な売り一巡して出直りを期待したい。2月15日の終値は721円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS53円42銭で算出)は約13倍、今期予想配当利回り(会社予想の12円50銭で算出)は約1.7%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS347円71銭で算出)は約2.1倍、時価総額は約22億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■海外展開を加速  トリドールホールディングス<3397>(東証プライム)は3月25日、カナダ・バ…
  2. ■モビリティカンパニーへの変革を加速  トヨタ自動車<7203>(東証プライム)は3月22日、20…
  3. ■イネの生育を最大4倍に  シャープ<6753>(東証プライム)は3月21日、プラズマクラスター技…
2024年5月
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  

ピックアップ記事

  1. ■藤田観光など上方修正済み銘柄が狙い目、決算発表前に高値予約しておくのも有効  大型連休の好調な需…
  2. ■GW市場動向と投資家心理  『目出度さも 中くらいなり おらが春』と詠んだのは小林一茶である。季…
  3. ■金先物と原油価格、史上最高値に迫る―地政学リスクが市場に与える影響  今週のコラムは、異例中の異…
  4. ■「虎」と「狼」の挟撃を振り切り地政学リスク関連株で「ピンチはチャンス」に再度トライ  東京市場は…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る