ASIAN STARは21年12月期3Q累計大幅増収で黒字転換

(決算速報)
 ASIAN STAR(エイシアンスター)<8946>(JQ)は11月12日の取引時間終了後に21年12月期第3四半期累計連結業績を発表した。収益マンションの1棟売却やM&A効果で大幅増収となり、各利益は黒字転換した。新型コロナ影響などを考慮して通期予想を据え置いたが、M&Aも寄与して収益改善基調を期待したい。株価は上値を切り下げる展開でやや軟調だが、調整一巡して出直りを期待したい。

■21年12月期3Q累計は大幅増収で黒字転換、収益改善基調

 21年12月期第3四半期累計の連結業績は、売上高が前年同期比49.0%増の21億22百万円、営業利益が64百万円(前年同期は1億41百万円の赤字)、経常利益が70百万円(同1億41百万円の赤字)、親会社株主帰属四半期純利益が46百万円(同1億52百万円の赤字)だった。

 大幅増収で黒字転換した。第2四半期に収益マンションの1棟売却を行い、20年12月期末に買収完了して第1四半期から新規連結した中国・上海徳威グループ3社も寄与した。

 セグメント別の営業利益(全社費用等調整前)は、不動産販売事業が収益マンション1棟売却で44百万円(前年同期は61百万円の赤字)、不動産管理事業が中国・上海徳威グループ3社の連結で49.7%増の1億03百万円、不動産賃貸事業が販売用不動産売却で賃貸料収入減少だが経費削減で15.4%増の62百万円、不動産仲介事業が中国・上海徳威グループ3社の連結で2.3倍の1億14百万円、投資事業が投資抑制で91.5%減の1百万円だった。

 なお四半期別に見ると、第1四半期は売上高が5億86百万円で営業利益が0百万円の赤字、第2四半期は売上高が10億47百万円で営業利益が59百万円、第3四半期は売上高が4億89百万円で営業利益が5百万円だった。

 通期の連結業績予想は据え置いて、売上高が20年12月期比76.2%増の34億46百万円、営業利益が90百万円(20年12月期は2億円の赤字)、経常利益が89百万円(同2億09百万円の赤字)、親会社株主帰属当期純利益が69百万円(同3億10百万円の赤字)としている。

 収益不動産の売却によって販売売上の上乗せを図り、新規連結の中国・上海徳威グループ3社が不動産仲介事業および不動産管理事業の収益に寄与する見込みだ。第3四半期累計の進捗率は売上高61.6%、営業利益71.1%、経常利益78.7%、親会社株主帰属当期純利益66.7%である。新型コロナ影響による不透明感などを考慮して通期予想を据え置いたが、M&Aも寄与して収益改善基調を期待したい。

■株価は調整一巡

 株価は上値を切り下げる展開でやや軟調だが、調整一巡して出直りを期待したい。11月12日の終値は84円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS3円83銭で算出)は約22倍、時価総額は約16億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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