王子ホールディングスが外食大手3社と紙カップリサイクル開始、年間60トン規模へ

■使用済み紙カップが紙タオルに―4社連携で資源循環への挑戦

 王子ホールディングス<3861>(東証プライム)は、日本マクドナルド、日本ケンタッキー・フライド・チキン、タリーズコーヒージャパンの外食大手3社と、1月30日から、東京都内の店舗で使用済み紙カップを共同回収し、紙製ハンドタオルとしてリサイクルする取り組みを開始したと発表。このプロジェクトは、低炭素・資源循環型社会の実現を目指すもので、年間約12トンの紙カップを回収し、2025年末までに年間約60トン規模まで拡大する計画である。各社は、回収した紙カップを王子ホールディングスが処理し、再び店舗で使用するペーパータオルに再生する。

 この取り組みの背景には、サーキュラーエコノミーへの社会的関心の高まりがある。紙カップはプラスチックラミネート加工が施されており、従来は焼却処分されることが多かった。しかし、王子ホールディングスが独自に開発した技術により、汚れや臭いの付いた紙カップを破砕・洗浄し、紙とラミネートフィルムを分離してパルプを回収することが可能となった。これにより、大量の紙カップのリサイクルが実現した。

 共同回収は、東京・浅草のマクドナルド、ケンタッキー・フライド・チキン、タリーズコーヒーの店舗から始まり、今後は範囲を拡大する予定である。各社は、この取り組みを通じてリサイクルへの協力を呼びかけ、得られた知見を共有し、より効果的・効率的なリサイクルを推進する。また、賛同・参画する企業・団体を募り、さらなる規模の拡大と低炭素社会への貢献を目指していく。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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