科研製薬、遺伝性血管性浮腫(HAE)の長期予防薬「ナベニバルト」の国内開発・販売権を取得

■米アストリア社と契約

 科研製薬<4521>(東証プライム)は7日、米アストリア・セラピューティクス(米国マサチューセッツ州ボストン、以下「アストリア社」)と、アストリア社が遺伝性血管性浮腫(HAE)の長期予防を目的として開発中の「ナベニバルト」(一般名)について、日本における開発及び商業化に関するライセンス契約を結んだと発表した。

 同契約締結により、科研製薬は日本における「ナベニバルト」の独占的な開発及び販売の権利を取得した。科研製薬はアストリア社に対して契約一時金16百万ドル、上市時及び販売マ イルストンの達成に応じて最大16百万ドル、並びに売上に対するロイヤルティを支払う。また、アストリア社は、「ナベニバルト」の日本を含む国際共同第Ⅲ相臨床試験(ALPHAORBIT trial)を実施しており、科研製薬はグローバル開発費の一定割合を負担する。なお、科研製薬は日本における承認申請及び商業化活動を担う。

 科研製薬は、「長期経営計画2031」の研究開発に関する基本方針のもと、パイプラインの拡充に向けて積極的な戦略投資を推進している。 特に、重点3領域および希少疾患を中心とした導入探索の幅を広げており、その一環として、アンメットメディカルニーズの高い希少疾患としてHAEに着目し、2025年4月9日付で「遺伝性血管性浮腫治療剤『セベトラルスタット』の日本での販売に関する提携及びライセンス契約締結に関するお知らせ」として公表したとおり、HAEの急性発作治療薬を導入した。さらに今回のアストリア社との提携を通じて、HAEの長期予防を目的とした新薬の早期開発も進めることで、科研製薬の事業活動において相乗的な効果を発揮させることを目指している。

 科研製薬は、これらの取り組みにより、予防と治療の両面から、HAEに悩んでいる患者のクオリティ・オブ・ライフの向上に貢献できるよう取り組むとし、同件が2026年3月期の連結業績に与える影響は現在精査中であるとした。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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