
■生成AIへの危機感、弁護士の間で高まる
GVA TECH<298A>(東証グロース)は8月21日、34円高(5.38%高)の666円(11時25分)まで上げて急騰している。同社は本日10時、「弁護士のための生成AI実践コミュニティ」の参加弁護士が、創設から約3か月となる8月13日時点で500名を突破したと発表した。同コミュニティは、生成AIが広く普及する現代において、法律実務と弁護士との間に生まれている高い「垣根」をなくすことを目的に、2025年5月26日に立ち上げられたものだ。依頼者が生成AIの回答に振り回されるケースも増える中、弁護士が自らのキャリアを守り、社会と依頼者のために生成AIを使いこなすための実践的な知識を学び合う「場」として、注目が集まっている。
■全国の弁護士が参加、活発な意見交換
同コミュニティには、経験年数1年の若手から20年以上のベテランまで、全国各地の弁護士が参加しており、企業法務から一般民事まで、所属弁護士が注力する業種も多岐にわたる。創設から短期間ながら、オンライン・オフラインでの各種イベント、個別相談会、プロンプト答練などが継続的に実施されており、活発な意見交換が行われているという。特に2025年5月26日の第1回オンライン勉強会には150名以上の弁護士が登録し、同年7月8日には初のオフラインイベントも開催され、東京、埼玉、愛知から30名以上が参加した。また、各地の弁護士会や任意団体との連携も進み、全国規模での研修や講演活動も展開している。
■生成AIは「脅威」か「武器」か
今回の参加者500名突破を記念し、同コミュニティは第2回オフラインイベントの開催を決定した。このイベントでは、「AI時代の弁護士のキャリア」をテーマに、経営者弁護士と若手弁護士が世代を超えた議論を行う。生成AIは弁護士のキャリアにとって「脅威」となるのか、それとも「武器」となるのか。この問いは、多くの弁護士が直面する課題である。同コミュニティは、「何から始めればいいかわからない」「活用に踏み出せない」といった個々の悩みに向き合うことで、情報格差の解消を目指している。今回の参加者数の急増は、生成AIが弁護士の業務に与える影響の大きさと、それに対する弁護士たちの危機感の表れと言えるだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)