【編集長の視点】八十二長野銀行は上場来高値を更新、商号変更・合併効果を手掛かりにバリュー株買いが再燃

■26年3月期最高益更新見通し、長野銀行合併効果と利ザヤ拡大

 八十二長野銀行<8359>(東証プライム)は、前日5日に29.5円高の1727円と反発して引け、取引時間中には1739円と買われる場面があり、昨年12月1日につけた上場来高値1735円を更新した。同行は、昨年12月25日に今年1月1日を効力発生日に完全子会社の長野銀行との合併が承認され、商号を八十二長野銀行に変更して、この日に初商いがスタートしており、長野県の預貸金シェアが6割を超す競争優位性を発揮する合併効果を手掛かりにバリュー株買いが再燃した。今2026年3月期業績も、この合併効果も見込んで上方修正され、配当も普通配当の増配に合併記念配当を上乗せする予定であることも見直されている。

■長野県内の預貸金シェアは6割を超え今期業績を上方修正し大幅連続増配

 同行は、2023年5月に長野銀行を株式交換方式により完全子会社化しており、今回さらに同行を合併して経営統合した。合併により両行の預金残高は単純合算で9兆5220億円、貸出金残高は6兆5776億円、従業員は3957人に拡大し、長野県での預貸金シェアは6割を超える。銀行業界では、日本銀行が、昨年12月に11カ月ぶりに政策金利を引き上げ、メガバンクを先頭に各行がいっせいに預金金利を引き上げ、預金獲得・融資拡大競争に突入しており、今回の同行の合併は、ここで競争優位性を発揮すると期待されている。また同行は、昨年3月に静岡銀行、山梨中央銀行と業務提携し、「富士山・アルプス アライアンス」も発足させており、この取扱商品も業績を押し上げるとみられている。

 今2026年3月期業績は、この合併効果のほか政策金利引き上げによる利ザヤ拡大を背景にした資金利益や株式等損益の好調推移から上方修正された。経常利益は760億円(前期比19.0%増)、純利益は550億円(同14.6%増)と続伸幅拡大が見込まれ、純利益は、前期の過去最高を連続更新する。今期年間配当は、普通配当を前期の42円から45円に増配し、合併記念配当5円を上乗せして50円に連続増配を予定している。またこのほか株主還元策として昨年12月末までを取得期間とする自己株式取得(取得株式総数1000万株、取得総額100億円)も推進した。

■25日線をサポートラインにPER14倍、PBR0.8倍の修正が加速

 株価は、今期業績の続伸予想・大幅増配予定を手掛かりに1300円台に乗せ、今期第1四半期の好決算では1500円台、今期業績の上方修正では上場来高値1735円まで買い進まれるなど25日移動平均線に下値をサポートされる右肩上がりトレンドを続けてきた。PERは14.3倍、PBRは0.82倍、配当利回りは2.89%と割安であり、割安修正に加速をつけ一段の上値チャレンジが続こう。(情報提供:日本インタビュ新聞・インベストメントナビゲーター:株式投資情報編集長=浅妻昭治)

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