【編集長の視点】JPXは「高市トレード」のフル享受で今期業績の上方修正・増配を見直す

■過去最高益を更新へ、株式売買活況で業績上方修正

 日本取引所グループ(JPX)<8697>(東証プライム)は、前日8日に81.5円高の1778円と急反発し、今年1月7日につけた年初来高値1835円を射程圏に捉えるとともに、2024年9月27日につけた株式分割の権利落ち後高値1966円を意識する動きをと強めた。10月4日の自民党総裁選挙で高市早苗総裁が選出されたことから、週明け6日に日経平均株価が2175円高と急騰するなど「高市トレード」が続いており、今年9月24日に発表された今2026年3月期業績の上方修正と増配を見直し、「高市トレード」の大商いのフル享受でさらに業績が上ぶれると期待する買い物が再燃した。株式需給的にも、縮小均衡型だが信用取組の株不足が続き逆日歩がついており、売り方の買い戻しが想定されることも、サポート材料視されている。

■一日平均売買代金・取引高が8兆円超など想定を上回る大商いが続く

 同社の今2026年3月期業績は、期初予想より売り上げが140億円、営業利益が130億円、税引前利益が135億円、純利益が90億円それぞれ引き上げられ、売り上げ1750億円(前期比7.8%増)、営業利益955億円(同5.9%増)、税引前利益960億円(同6.3%増)、純利益645億円(同5.5%増)と見込み、期初の減益予想が増益転換し、純利益は、連続して過去最高を更新する。一日平均売買代金・取引高が、長期国債先物取引、TOPIX先物取引取引などでは期初予想より引き下げたが、株券では期初予想より1兆円引き上げ6兆円と見込んだことが要因となった。

 「高市トレード」がスタートした今年10月6日の売買代金は、プライム市場、スタンダード市場・グロース市場合計で8兆2880億円と同3日の5兆5372億円から急増し、その後7日も7兆30億円、前日8日も6兆2812億円と推移し、見直した株券の一日平均売買代金・取引高を上回る大商いが続いており、このフル享受から業績再上ぶれ期待を高めている。今期年間配当は、業績上方修正に伴い配当性向を60%以上とする配当方針に従って期初予想の43円から50円(前期は株式分割勘案で実質44円)へ増配を予定している。

■レンジ上限を上抜き売り方の買い戻しも交えて分割権利落ち後高値を目指す

 株価は、2024年9月30日を基準日とする株式分割の権利落ち後高値1966円から今年4月のトランプ関税による世界同時株安時に落ち後安値1384.5円まで下ぶれたが、相場全般の持ち直しとともに底上げし、今3月期決算とともに発表した自己株式取得を手掛かりに1723.5円と上値を伸ばし1500円台割れを下限、1700円台を上限とする300円幅のレンジ相場を続けてきた。この間、信用取組は買い残・売り残とも増減を繰り返し株不足で逆日歩のつく好需給となっていた。今回の業績上方修正・増配では、このレンジ上限を上抜く気配も強めており、売り方の買い戻しを交え年初来高値を上抜き、分割権利落ち高値1966円へキャッチアップしよう。(情報提供:日本インタビュ新聞・インベストメントナビゲーター:株式投資情報編集長=浅妻昭治)

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