ソフトクリエイトホールディングス、26年3月期中間期増収増益と好調、EC・IT事業増収が寄与

(決算速報)
 ソフトクリエイトホールディングス<3371>(東証プライム)は11月4日に26年3月期第2四半期累計(以下、中間期)連結業績を発表した。増収増益と順調だった。ECソリューション事業、ITソリューション事業とも増収となり、全体として人件費など増加を吸収した。そして通期の増収増益予想を据え置いた。中間期の進捗率は概ね順調である。事業環境は良好であり、積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。株価は年初来高値圏から反落してモミ合う形だが、調整一巡して戻りを試す展開を期待したい。

■26年3月期中間期増収増益と順調、通期増収増益予想据え置き

 26年3月期中間期の連結業績は売上高が前年同期比8.8%増の165億08百万円、営業利益が4.7%増の27億39百万円、経常利益が10.3%増の30億39百万円、親会社株主帰属中間純利益が5.7%増の18億69百万円だった。

 概ね計画(25年5月9日公表の期初計画値、売上高162億30百万円、営業利益27億70百万円、経常利益29億円、親会社株主帰属中間純利益17億70百万円)の増収増益と順調だった。ECソリューション事業、ITソリューション事業とも増収となり、全体として人件費など増加を吸収した。なお、営業外収益では持分法による投資利益が1億26百万円増加(前期は63百万円、当期は1億89百万円)し、特別利益では前期計上の投資有価証券売却益1億12百万円が剥落した。

 ECソリューション事業は、売上高(外部顧客への売上高)が7.6%増の87億70百万円、経常利益(全社費用等調整前)が16.9%増の22億77百万円だった。主力のECサイト構築売上高が順調に拡大し、ECサイトの売上拡大施策となるクラウドサービス売上高も伸長した。売上高の内訳はECサイト構築が5.3%増の58.2億円、デジタルマーケティングが11.7%増の17.9億円、ECクラウドサービスが13.6%増の11.5億円だった。

 ITソリューション事業は売上高が10.2%増の77億37百万円、経常利益が4.1%減の13億52百万円だった。クラウドサービスやセキュリティ・インフラ構築が順調に拡大して2桁増収だが、人件費等の増加により小幅減益だった。売上高の内訳はセキュリティ・インフラ構築が8.1%増の34.1億円、ITパッケージが10.1%減の10.1億円、ITクラウドサービスが35.5%増の18.2億円、IT機器が6.8%増の14.8億円だった。

 全社ベースの業績を四半期別に見ると、第1四半期は売上高が78億87百万円で営業利益が11億08百万円、第2四半期は売上高が86億21百万円で営業利益が16億31百万円だった。

 通期の連結業績予想は据え置いて、売上高が前期比8.2%増の335億円、営業利益が9.1%増の60億円、経常利益が7.6%増の62億円、親会社株主帰属当期純利益が6.5%増の37億80百万円としている。配当予想は前期比7円増配の62円(第2四半期末31円、期末31円)としている。6期連続増配で予想配当性向は40.9%となる。

 ECソリューション事業、ITソリューション事業とも順調に拡大し、人件費等の増加を吸収する見込みだ。売上高の計画は、ECソリューション事業が10.1%増の183億円、ITソリューション事業が6.1%増の152億円としている。経常利益4.4億円増の増減要因分析(見込み)は、売上総利益増加で11.5億円増、人件費増加で5.2億円減、研修費・採用費増加で0.4億円減、その他経費(税金等)増加で1.5億円減としている。

 中間期の進捗率は売上高が49%、営業利益が46%、経常利益が49%、親会社株主帰属当期純利益が49%と概ね順調である。事業環境は良好であり、積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。

■株価は調整一巡

 株価は年初来高値圏から反落してモミ合う形だが、調整一巡して戻りを試す展開を期待したい。11月4日の終値は2122円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS151円74銭で算出)は約14倍、今期予想配当利回り(会社予想の62円で算出)は約2.9%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS836円23銭で算出)は約2.5倍、そして時価総額は約585億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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