ピックルスコーポレーションは22年2月期増益着地、23年2月期減益予想だが保守的

(決算速報)
 ピックルスコーポレーション<2925>(東証プライム)は4月13日の取引時間終了後に22年2月期連結業績を発表した。巣ごもり需要の反動減の影響で小幅減収だが、各利益は原料野菜価格の安定推移や生産性向上の効果などで減収影響を吸収して増益着地した。23年2月期は不透明感や原燃料高の影響などを考慮して減益予想としている。ただし保守的だろう。積極的な事業展開で収益拡大を期待したい。株価は2月の年初来安値圏から下値を切り上げて反発の動きを強めている。目先的には減益予想を嫌気する動きが優勢になりそうだが下値限定的だろう。

■22年2月期増益着地、23年2月期減益予想だが保守的

 22年2月期連結業績は、売上高が21年2月期比2.2%減の450億06百万円、営業利益が8.5%増の29億42百万円、経常利益が8.5%増の30億68百万円、親会社株主帰属当期純利益が16.2%増の21億28百万円だった。配当は21年9月1日付株式2分割遡及換算後で21年2月期比2円50銭増配の20円(期末一括)としている。

 売上面はコロナ禍に伴う巣ごもり需要の反動減の影響で前回予想(465億円)を下回り小幅減収だったが、原料の野菜価格が安定的に推移し、生産アイテムの集約など生産効率向上も寄与して各利益は前回予想(営業利益28億50百万円、経常利益29億40百万円、親会社株主帰属当期純利益19億円)を上回る増益で着地した。

 なお四半期別に見ると、第1四半期は売上高120億67百万円で営業利益13億26百万円、第2四半期は売上高123億56百万円で営業利益9億06百万円、第3四半期は売上高104億97百万円で営業利益4億55百万円、第4四半期は売上高100億86百万円で営業利益2億55百万円だった。やや減速の形となった。

 23年2月期の連結業績予想(収益認識会計基準適用のため売上高の前期比増減率は非記載)は、売上高が407億円、営業利益が22年2月期比15.0%減の25億円、経常利益が14.3%減の26億30百万円、そして親会社株主帰属当期純利益が17.3%減の17億60百万円としている。配当予想は22年2月期と同額の20円(期末一括)としている。

 売上面では、全国ネットワークを活用した積極的な営業活動や、惣菜製品等における幅広い製品開発などを推進する。売上原価率については22年2月期比4.1ポイント上昇の76.4%の計画としている。

 23年2月期は不透明感や原燃料高の影響などを考慮して減益予想としている。ただし保守的だろう。積極的な事業展開で収益拡大を期待したい。

■株価は反発の動き

 株価(21年9月1日付で株式2分割)は2月の年初来安値圏から下値を切り上げて反発の動きを強めている。目先的には減益予想を嫌気する動きが優勢になりそうだが下値限定的だろう。4月13日の終値は1542円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS136円93銭で算出)は約11倍、そして時価総額は約198億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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