【どう見るこの銘柄】トヨタ自動車

トヨタ 7203
t11.jpg

■25日線抜いて買い転換のトヨタはどこまで上値を伸ばすか

 主力・指標株のトヨタ自動車<7203>(東1・100株)が1月末の底割れリスクを回避して反発に転じている。2カ月ぶりに25日線を抜いて買い転換した株価がどこまで上値を伸ばすか注目される。

<Q>トヨタ自動車が快調に戻しているようだが。

<A>1日まで4営業日連続で上伸、この間の上げ幅合計は約740円となっている。4日続伸は昨年11月上旬の5連騰以来ほぼ3カ月ぶりで相場の勢いということでは1月からの下げとは大きく変わった。

<Q>ほかには注目する動きはどうだろう。

<A>1日の終値が25日線を昨年12月7日以来ほぼ2カ月ぶりに上回った。25日線を約330円上回っているのでダマシとはならないだろう。短期的には上値の見込める展開だろう。

<Q>中期的には不透明ということか。

<A>まだ、その通りだ。中期展開の目安となる週足・26週線をまだ上回っていない。今週末終値で26週線の7378円を大きく抜くことができるかどうかが注目だ。それに、5日(金)にはトヨタの第3四半期決算(10~12月期)発表が控えている。最近の輸出関連銘柄の決算発表を見るとあまり芳しくない。微減ならあるていど織込んでいるのだろうが、減少幅が大きいようだと嫌気される心配がある。さらに、円相場の行方も中期的には不透明だ。

<Q>マイナス金利で円安が進んでいるはずだが。

<A>足元では円安傾向だが、マイナス金利効果でさらに円安が進むかは不透明だ。とくに、利上げしたアメリカには景気の先行きに不安が芽生えている。今やれる策としてはドル安による景気テコ入れくらいだぁら、いつまでも今のドル高(円安)を容認するとも思えない。ある日突然、円高に振れる可能性もある。こうした点を考えると中期的には思い切っての強気にはなり難い。

<Q>短期的にはまだ上値は見込めるか。

<A>それは期待できそうだ。昨年12月2日の戻り高値(7862円)か去る1月21日のボトム(6932円)まで930円下げたが、この半値戻し(7397円)を抜いて戻り高値にチャレンジする展開は見込めそうだ。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■国際特許分類や元素リストを用いて多様な解決策を自動生成  AGC<5201>(東証プライム)は1…
  2. ■Newton・GR00T・Cosmosを軸にロボット研究を高速化  NVIDIA(NASDAQ:…
  3. ■700億パラメータ規模の自社LLMを金融仕様に強化、オンプレ環境で利用可能  リコー<7752>…
2025年11月
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930

ピックアップ記事

  1. ■鶏卵高騰・クマ被害・米政策転換、市場が注視する「3素材」  2025年11月、師走相場入りを前に…
  2. ■AI株からバリュー株へ資金移動、巨大テックの勢い一服  「AIの次はバリュー株」と合唱が起こって…
  3. ■日銀トレード再び、不動産株に眠る超割安銘柄  今週の投資コラムは、政策金利据え置きの投資セオリー…
  4. ■日銀据え置きでも冴えぬ不動産株、銀行株が主役に  株価の初期反応が何とも物足りない。10月30日…
  5. ■造船業再生へ3500億円投資要望、経済安全保障の要に  日本造船業界は、海上輸送が日本の貿易の9…
  6. ■高市政権が描く成長戦略、戦略投資テーマ株に資金集中  「連立政権トレード」は、早くも第2ラウンド…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る