【出版市場】紙出版ついに1兆円割れ、書籍健闘も雑誌不振深刻

■紙4.1%減、電子2.7%増と明暗、コロナ前水準に逆戻り

 全国出版協会・出版科学研究所は1月26日、2025年(1~12月期累計)の出版市場規模を発表した。紙と電子を合算した推定販売金額は前年比1.6%減の1兆5,462億円となり、4年連続のマイナスで、コロナ禍前の2019年とほぼ同規模まで縮小した。内訳は紙の出版が同4.1%減、電子出版が同2.7%増と、構造的な二極化が続いている。

 紙の出版市場は、書籍・雑誌を合わせた推定販売金額が9,647億円と、1976年以来初めて1兆円を下回った。書籍は5,939億円で前年同水準ながら、下半期のベストセラー効果により4年ぶりにプラスに転じ、返品率も31.9%と改善した。一方、雑誌は3,708億円で前年比10.0%減となり、特に週刊誌は返品率が初めて5割を超えるなど、深刻な落ち込みを示した。

 雑誌の内訳では、月刊誌が8.6%減、週刊誌が17.9%減といずれも減少した。月刊誌ではコミックス(単行本)が約15%減と大幅に落ち込み、2024年に相次いだ大ヒット作の完結後を埋める作品が不足したことや、デジタルシフトの進行が影響した。週刊誌も販売不振が続き、紙媒体全体の厳しさが浮き彫りとなった。

 一方、電子出版市場は5,815億円と拡大を維持した。電子コミックは5,273億円で2.9%増、電子書籍は459億円で1.5%増となったが、これまで市場を牽引してきた電子コミックの伸び率鈍化が鮮明になった。電子雑誌は83億円で3.5%減と再びマイナスに転じており、ポイント還元や割引施策の常態化とともに、成長の質が問われる局面に入っている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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