【引け後のリリース】日本マクドナルドHDは12月の売上高11ヵ月連続減少

日本マクドナルドホールディングス 2702

■1月も減少が不可避との予想で株価は「もみ合い割れ」の薄氷を踏むが、エアバッグのタカタの例もあり揺り戻しも念頭に

日本マクドナルドホールディングス<2702>(JQS)が9日の15時過ぎに発表した12月の「月次IRニュース」によると、12月の全店売上高は前年同月比21.3%減少し、既存店売上高は同じく21.2%減少した。アメリカ西海岸の港湾で労使交渉が長期化し、原料ジャガイモの不足に対し空輸を含む様々な対策を講じたものの、「マックフライポテト」およびポテトを含むセット商品の販売内容の変更が生じたことなどが影響した。

12月は、「マックフライポテト」のMサイズ、Lサイズの販売を一時休止した。前年同月比での売上高減少は、全店、既存店ともに11ヵ月連続。1月は、商品にビニール片やプラスチック片、歯とみられる粒体の混入が伝えられ、同社は7日に会見を開いたばかり。このままでは12カ月連続の減少が不可避との予想も出ている。

9日の株価終値は2503円(27円安)となり、12月26日から8営業日続落となった。2013年4月までは長期ジリ高傾向だったが、これ以降は2500円前後から2950円前後の幅で高値もみ合いを続けており、この数日は、高値もみ合い相場の下限水準で推移。この水準を下回ると「もみ合い割れ」「下っ放れ」となり、新たな下値を模索する展開になるとされ、薄氷を踏む状況になっている。

ただ、弱気材料一色となり、誰もが下落を予想するような局面では、実際に下げたところが下値になって反転するケースがあり、たとえばエアバッグの不具合問題に揺れるタカタ<7312>(東1)は11月下旬を下値に揺り戻している。マックの場合も、価格水準は別として、もみ合いを割った直後に反転し揺り戻し相場に移行する可能性は念頭に入れておきたい。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■グローバルモデルに匹敵する日本語対応の高性能生成AIを4月から順次提供  ELYZAとKDDI<…
  2. ■優勝への軌跡と名将の言葉  学研ホールディングス<9470>(東証プライム)は3月14日、阪神タ…
  3. ■新たな映画プロジェクトを発表  任天堂は3月10日、イルミネーション(本社:米国カリフォルニア州…
2024年4月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ピックアップ記事

  1. ■金先物と原油価格、史上最高値に迫る―地政学リスクが市場に与える影響  今週のコラムは、異例中の異…
  2. ■「虎」と「狼」の挟撃を振り切り地政学リスク関連株で「ピンチはチャンス」に再度トライ  東京市場は…
  3. ■海運株と防衛関連株、原油価格の動向に注目集まる  地政学リスクによる市場の不安定さが増す中、安全…
  4. ■中東緊張と市場動向:投資家の選択は?  「遠い戦争は買い」とするのが、投資セオリーとされてきた。…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る