【株式評論家の視点】TOWはイベントプロモーション業界トップ、今6月期2ケタ増益、年20.75円配当

株式評論家の視点

 テー・オー・ダブリュー<4767>(東1)は、イベント・プロモーション業界で独立系No.1の東証1部上場企業。インターネットの影響力の拡大を踏まえ、長年培ってきたイベントの制作力とアイディア力にデジタルテクノロジーを加えた、インタラクティブプロモーション(IP)の強化に注力し、多くの実績を上げている。インタラクティブプロモーションの企画・制作・運営を通して、「心揺さぶるブランド体験」を提供し、クライアントの課題を鮮やかに解決している。

 東京モーターショー、東京ゲームショウ、試乗会、新商品タッチ&トライ、サンプリング、Webコンテンツ開発・制作、店頭POP・印刷物・ツール、ノベルティグッズ、キャンペーン事務局などの販売促進施策。PR発表会(新製品・CM・新店舗等)、展示会、イルミネーションなどの広報イベント。国際会議、社内行事、株主総会、コンベンション・セミナーなどのMICE。オリンピック・パラリンピック関係、文化イベント、国体、インターハイなどの文化・スポーツ催事。万博(ミラノ万博など)をはじめとした博覧会を事業領域としている。

 今2016年6月期第3四半期業績実績は、売上高が115億8000万円(前年同期比19.0%増)、営業利益が13億3400万円(同40.7%増)、経常利益が13億3900万円(同39.1%増)、純利益が8億5800万円(同48.2%増)に着地。

 今16年6月期業績予想は、売上高が151億1900万円(前期比12.5%増)、営業利益が15億7900万円(同18.3%増)、経常利益が15億8300万円(同17.3%増)、純利益が10億1200万円(同23.8%増)と7期ぶり最高益更新を見込んでいる。配当予想は20.75円(第2四半期末10.25円、期末10.5円)で実質連続増配(昨年7月1日付で1対2の株式分割を実施)を予定している。

 前15年6月期に引き続き、重要顧客にフォーカスした営業活動や受注管理の強化施策、及び全社的なインタラクティブ・プロモーション力の強化施策に取り組んだことが寄与し、第2四半期同様に規模の大きな新規銘柄の獲得や1件あたり5,000万円を超える中大型案件の受注数が増加し、今16年6月期第3四半期営業利益は年間計画に対する進捗率は84.4%と通期業績予想の上ブレが視野に入る。

 株価は、2月12日につけた年初来の安値515円から4月28日に年初来の高値727円と買われた後、モミ合っているが、24か月移動平均線がサポートしており、長期ではトレンドは崩れていない。来17年6月期は2ケタ増収増益で連続最高益更新が観測されているほか、配当利回りは3.2%と利回り妙味はソコソコあり、6月権利取りの動きが入ると予想する。ここからの押し目は中長期的な視点で買い妙味が膨らみそうだ。(株式評論家・信濃川)

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