【チャートでみる株価】一昨年人気株不二越の週足基調転換は厳しいが日足チャート好転

 一昨年の人気株、不二越<6474>(東1・1000株)は、どうやら下げ相場にピリオドを打ったようだ。ロボットを手掛かりに2014年に人気となって同年9月に816円まで買われた。とくに、チャートでは過熱感が目立ったわけではなく、比較的静かな中で天井をつけ下げに転じた。背景としては、「09年3月の120円から約7倍に上昇となったことで、ロボットが時流に乗ることは分かっていても長期保有の投資家が利食いを優先した」(中堅証券)といえる相場だったようだ。

 それに、14年11月期の業績は大幅増益だったが、15年11月期の伸び鈍化が響いたようだ。

 去る、7月8日には257円まで下げ、14年高値からの下落率は約69%に達し、値幅調整としては下値に届いたとみてよいだろう。ただ、15年7月以降、週足・26週線を割り込んだ状態が続いていることから、相場の基調としては、まだ、「戻り売り」とみなくてはいけない。このため、どの時点で26週線(364円)を抜くことができるかがポイントといえる。

 16年11月期・第2四半期では前年同期比大幅減益で通期でも31.4%の営業減益見通しだ。業績はよくないが、株価的にはほぼ織込み済みとみられる。減益要因となった円高がこれ以上進まなければ売り込まれることはないだろう。ロボットは引き続き好調、年10円配当に対する利回り3%台も株価下支えとなろう。

 日足チャートでは、まもなく25日線を抜く勢いで、短期足では、ひと足早く、「押し目買い」に転換している。日足チャートでは360~380円が見込める展開といえる。

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