【業績でみる株価】フロイント産業は自律調整一巡して8月高値試す、17年2月期第2四半期累計は大幅増益

 製薬向け造粒・コーティング装置のフロイント産業<6312>(JQ)は6日、87円高の1641円まで上げて続伸している。5日、17年2月期第2四半期累計(3~8月)連結業績を発表した。機械部門、化成品部門とも好調に推移して大幅増益だった。株価は自律調整が一巡して切り返す動きだ。好業績を評価して8月の上場来高値を試す展開が期待される。

 17年2月期第2四半期累計の連結業績は、売上高が前年同期比13.8%増の87億62百万円、営業利益が同3.5倍の6億87百万円、経常利益が同2.8倍の7億08百万円、純利益が同2.5倍の3億06百万円だった。

 造粒・コーティング装置が主力の機械部門は、ジェネリック医薬品業界の旺盛な設備投資意欲を背景として、売上高が同14.1%増の56億97百万円、営業利益(連結調整前)が同3.7倍の5億67百万円だった。化成品部門は医薬品の経口剤に使用される機能性添加剤がジェネリック向けに好調で、売上高が同13.3%増の30億65百万円、営業利益が同62.6%増の3億57百万円だった。いずれも好調に推移した。なお特別損失では役員退職慰労金2億50百万円を計上した。

 通期の予想は前回予想(4月5日公表)据え置いて、売上高が前期比5.1%増の200億円、営業利益が同41.1%増の19億円、経常利益が同36.2%増の19億円、純利益が同22.8%増の11億80百万円としている。第2四半期累計の受注高が同22.0%増の96億05百万円、受注残高が同11.4%増の102億19百万円と高水準であり、通期ベースでも好業績が期待される。

 株価は8月の上場来高値1790円から一旦反落したが、直近安値圏1200円台から切り返している。6日は87円高の1641円まで上げて続伸している。週足チャートで見ると26週移動平均線近辺から切り返して13週移動平均線を回復した。上昇トレンドを確認した形であり、自律調整が一巡して8月高値を試す展開が期待される。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■国際特許分類や元素リストを用いて多様な解決策を自動生成  AGC<5201>(東証プライム)は1…
  2. ■Newton・GR00T・Cosmosを軸にロボット研究を高速化  NVIDIA(NASDAQ:…
  3. ■700億パラメータ規模の自社LLMを金融仕様に強化、オンプレ環境で利用可能  リコー<7752>…
2025年11月
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930

ピックアップ記事

  1. ■鶏卵高騰・クマ被害・米政策転換、市場が注視する「3素材」  2025年11月、師走相場入りを前に…
  2. ■AI株からバリュー株へ資金移動、巨大テックの勢い一服  「AIの次はバリュー株」と合唱が起こって…
  3. ■日銀トレード再び、不動産株に眠る超割安銘柄  今週の投資コラムは、政策金利据え置きの投資セオリー…
  4. ■日銀据え置きでも冴えぬ不動産株、銀行株が主役に  株価の初期反応が何とも物足りない。10月30日…
  5. ■造船業再生へ3500億円投資要望、経済安全保障の要に  日本造船業界は、海上輸送が日本の貿易の9…
  6. ■高市政権が描く成長戦略、戦略投資テーマ株に資金集中  「連立政権トレード」は、早くも第2ラウンド…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る