【業績でみる株価】丸八倉庫の16年11月期第3四半期累計は大幅営業増益で通期増額余地、96年高値視野

 丸八倉庫<9313>(東2)が10月7日発表した16年11月期第3四半期累計(12~8月)の連結業績は、特別利益の減少で最終減益だが、保管料等が順調に推移して大幅営業増益だった。通期利益予想は増額余地がありそうだ。株価は戻り高値圏でモミ合う形だが、好業績を評価して3月の年初来高値を目指す展開だろう。これを突破すれば96年の高値が視野に入る。

 16年11月期第3四半期累計の連結業績は、売上高が前年同期比3.3%増の36億85百万円で、利益は営業利益が同47.5%増の4億93百万円、経常利益が同43.0%増の4億80百万円だった。純利益は有形固定資産売却益が減少して同76.4%減の3億54百万円だった。不動産部門が微減収だったが、物流事業における保管料等が順調に推移し、修繕費等の減少も寄与して大幅営業増益・経常増益だった。

 通期の連結業績予想は前回予想(1月8日公表)を据え置いて、売上高が前期比1.8%増の48億39百万円、営業利益が同22.9%増の5億45百万円、経常利益が同22.6%増の5億41百万円、純利益が同74.3%減の3億60百万円としている。通期予想に対する第3四半期累計の進捗率は売上高が76.2%、営業利益が90.5%、経常利益が88.7%、純利益が98.3%と高水準である。通期利益予想に増額余地がありそうだ。

 株価(16年6月1日付株式併合遡及修正後)は戻り高値圏900円~950円近辺でモミ合う形だが、週足チャートで見ると26週移動平均線が下値を支えて日柄調整一巡感を強めている。指標面に割安感があり、好業績を評価して3月の年初来高値1020円を目指す展開だろう。これを突破すれば96年の高値1060円が視野に入る。

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