上場ホテル客室単価1万6,975円、3年連続上昇、稼働率83.9%で人手不足が課題

■インバウンド拡大で単価・稼働率とも3年連続改善

 東京商工リサーチは2月10日、2025年7-9月期の上場ビジネス・シティホテルにおける客室単価と稼働率の調査結果を発表した。ホテル運営の上場12社13ブランドを対象とした同調査によると、平均客室単価は1万6,975円(前年同期比8.9%増)で3年連続の上昇となった。平均稼働率は83.9%と前年同期を2.9ポイント上回り、こちらも3年連続で改善した。

■訪日客3,165万人突破、円安追い風も受け入れ体制に課題

 日本政府観光局によると、2025年7-9月の訪日外客数は1,013万2,752人(前年同期比11.3%増)。9月までの累計は3,165万500人と過去最速で3,000万人を突破した。円安を背景に訪日外客数が増加し、ホテルの稼働率上昇が続く。客室稼働率は13ブランドすべてで70%を超え、大和ハウス工業<1925>(東証プライム)とポラリス・ホールディングス<3010>(東証スタンダード)の2社は90%台を記録した。コロナ禍の2020年と比較可能な10ブランドでは、平均客室単価は1万7,171円と2020年の8,892円から約2倍に上昇している。

 客室単価は13ブランドすべてで前年同期を上回り、阪急阪神ホールディングス<9042>(東証プライム)傘下の阪急阪神ホテルズは22.7%増と最大の上昇率を示した。ビジネスホテル7ブランドの稼働率は82.6%、客室単価は1万4,040円。シティホテル3ブランドは稼働率83.2%、客室単価2万4,478円といずれも高水準となった。2026年7-9月は長期休暇を取りやすい日程で、国内旅行需要とインバウンド需要が下支えする可能性がある。

 一方、観光産業では人手不足の解消が急務である。観光庁は2025年度補正予算で自動チェックイン機などの省力化設備導入支援、外国人材の確保・定着支援、従業員の待遇改善策を進める方針だ。2026年7月1日から国際観光旅客税が1,000円から3,000円に引き上げられることも決定しており、インバウンド需要やホテル稼働率への影響が注目される。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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